先週末、友達夫婦来訪のために作ったのは中華料理。久しぶりに青梗菜で「青菜炒め」を作ったけれど、ちょっと要領を忘れていて茎の根元の部分がやや硬めの仕上がりになってしまった。制作者の責任とばかりに固い部分を口に放り込んでバリバリ音を立てて食べたら、夫氏に「いい音ですね♪」と褒められ（？）た。奥歯がまだ元気な証拠である。
子供の頃から虫歯があっても歯医者嫌い。治療をサボっては大事に至るのを繰り返していたが、30を過ぎた頃に「キライなのは痛いから。症状が進行すると治療は痛みが増すわけだからこの際徹底的に直しておこう」と一大決心、半年ほど歯科医院に通って治療した。
以来数カ月に一度ほど歯科医に赴いて歯石や汚れを取ってもらい、さらに寝る前の手入れも丁寧にしてきたつもりだが、やはり長年の酷使（食べるの、好きだからね）には耐えかねたと見えて、金属をかぶせられたり詰め物をした歯もしだいに増え、ついに去年は抜いた前後の歯に金属で橋を架ける、いわゆるブリッジも一箇所加わってしまった。
できることなら「総入れ歯」は避けたい。これ以上悪化させてはならじ、と歯科検診を4カ月に一度から3カ月に一度にして現状維持に努めるその検診に行ってきた、というのが今回の話の発端であります。
今回はナンプラーなど魚醤で合わせます「ゴーヤのぱりぱりサラダ」。
夏の到来を感じさせますねいつも口腔清掃してもくれるのは可愛らしい歯科衛生士の小柄な女性。僕は歯石を取っている時のあのゴリゴリした感覚がわりと好きで、アレをやられているといつも眠気を催して気を失いそうになってしまう。
そんな時危ないと思うのは「何かを噛む夢を見たらマズイ」ということで、あのゴリゴリは五家宝や雷おこしを食べている感覚にもちょっと似ているから、万が一そんなものを食べている夢でも見たら口の中に入っている彼女の手を噛んでしまうのではないかと、いつも心配になる。
今日もそんなことを心配しながら頭に浮かんだのがこのLP、ローリング・ストーンズ1977年のアルバム"Love You Live”のジャケットだ。
写真に黒いパステルでレタッチされたアート・ワークはもちろんアンディ・ウォーホール。表面でミックがかみついている手は自分の手なのかどこぞの女性なのか、ミック・ジャガーは歯が良さそうだからきっと華奢な女の子の手だったらイチコロだろう。
見開きになっているジャケットを開くと、中面では他のメンバーが噛み合っているからもしかしたらミックが噛んでいるのは自分の手なのかもしれないなぁ、と今も聴きながら書いてます。最初のホンキー・トンク・ウイメンは何度聞いてもカッコイイ。
こういう「歯」が出てくるレコード・ジャケットと言っていつも思い出すのはこれか
これ
ちょっと恐ろしげではあるものの、どちらも虫歯がないところがなんだかエライといつも思う。そういえば誰だかが「芸能人は歯が命」なんてことを言っていた。CDやLPジャケット、あるいは著者近影のポートレイトで虫歯はさておき「金冠」すら見られないのはやはりものすごく気を遣って治療しているんだろうか……なんてことをボンヤリ考えながらネット・サーフィンをしていたらとんでもないサイトが見つかった。
芸能人の「歯科治療」の様子をつぶさに画像から見つけて報告するサイトで、こんなことをして何が面白いのか、と思うくらい丹念に画像を揚げている。いつもこんな風に見られているのかと思うとやっぱり芸能人も楽じゃない。
実を言うと僕もマヌケなことに大学一年の時に酔っ払ってプールで泳いでいて折った前歯を1本、セラミックの差し歯にした。セラミックの差し歯はそれはそれは高価なもので、金冠ならずいぶん安かったのだが、さすがにその勇気はなく、泣く泣く払ったのはもう30年以上前の話である。
先日も歯科治療の話からその話題に及んで「でも昔は前歯に金冠をかぶせたオジサンやオバサンがよくいたよねぇ」なんてことを友人の外国芸能通と話していたら、なんとアメリカでは芸能人の間で前歯に「金色のアクセサリー」つけるのが流行っているというではないか。
ケイティ・ペリーやジョニー・デップが前歯に金属のアクセサリーを装着している写真もたくさん見つかって、どうやら本当のことらしい。すごいなぁ。世の中もういつ何が起こるかわからないよ。うかうかしてると「前歯が全部金歯」！ なんて女優が出てこないとも限らない。
そんな日が来ないことを祈りつつ、今回のかんたんレシピは「ゴーヤのぱりぱりサラダ」。ナンプラーを使った今の季節にバリバリ食べておいしい初夏の味です。夏バテ防止にも最適。ぜひどうぞ。
しかしよく考えてみると「歯」って面白いよね。「骨」のようで「骨」でない。骨には血流があるけれど歯にはそれがないことからもわかるとおり、ぜんぜん別のものだそうです。ちょっと人体構造の中では特殊な存在。
でも血流はないけど神経は通ってるんだよね。だから痛いんだ、歯科治療。できることなら痛いことをすることなくずっと使い続けたい、と書いて今回もこのへんで。
次回更新は6月9日の予定です。
【Panja MEMO】
●Rolling Stones ”Love You Live”
2枚組LPの全曲が聴けます。
●女性芸能人の歯・お宝画像
これが「お宝」かどうかはともかくとしてその熱意はすごい。
用語の使い方からしてどうやら芸能人好きの歯科医師らしいけれど。
●セレブ達の次なる流行りは“金歯”!? 歯をデコる人気女性シンガーたち
マジか。やれやれ。
●ガヴァドン
「歯」というとこの怪獣も思い出しますね。
喬太郎師匠の「抜けガヴァドン」の元ネタ。
「二次元怪獣」だから抜けるんだ（笑）
●歯と骨の違い
わかりやすい説明です
●私、あの「まぐまぐ」でメールマガジンを発行しております。
「モリモト・パンジャのおいしい遊び 」
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