おバカでマヌケなダメ男が、世界イチ強いCIAエージェントに覚醒?! 『ソーシャル・ネットワーク』『グランド・イリュージョン』のジェシー・アイゼンバーグが、『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートとともに繰り広げる、サイコーにダサくて究極にキュートなスパイ・アクション・ラブ・コメディ。
田舎町でコンビニ店員として働くマイク(ジェシー・アイゼンバーグ)。どんなドジをしでかしても怒らない、優しい恋人のフィービー(クリステン・スチュワート)とともにグダグダな日々を送る冴えない青年のマイクだったが、ある日、店に変なオバサンが現れ、奇妙なことをマイクに告げる……。
本作の題材となったのは、CIAにより実際に行われていた極秘プログラム「MKウルトラ計画」。1950年代に始まったこのプログラムは、投薬や電気ショック等のあらゆる手段で被験者をマインドコントロールし、自在に操れる工作員を作り上げようとしたものだ。この計画を題材とした映画は、他にも『陰謀のセオリー』や『実験室 KR-13』などが挙げられる。
『キングスマン』を初めとして、一風変わったスパイものが世間を騒がせた2015年。その流れに彗星のごとく現れた本作は、諜報員養成の過程で派生した犠牲者を描いたもの。題材は悲劇ではあるものの、テイストは完全な喜劇だ。そこらへんに転がっている日用品を駆使した超絶骨太アクション、ジェシーの早口が知的っぽいおバカなセリフをまくしたてるコメディ要素、そして、あらゆるしがらみを超えたまじりっ気のないラブストーリー……それが三位一体となり、ハラハラしながら抱腹絶倒で純な恋愛にウルっときちゃう絶品エンタメの血だらけ宝石箱に仕上がっているのである。
しかも、あのジェシーが――頭脳戦は得意だろうが、アクションは、まぁ、ある程度はできるんだろう、としか想像のつかなかったあのジェシーが――華麗なテクニックと肉弾戦で相手をサクサクと倒し続けるのだ。これには度肝を抜かれた。ジェシー好きの私が、またまたジェシーに惚れ直してしまったではないか。なんちゅー罪作りな作品なんだ!
脚本は『クロニクル』のマックス・ランディス。どうりで面白いわけだ。
監督:ニマ・ヌリザデ
脚本:マックス・ランディス
出演:ジェシー・アイゼンバーグ、クリステン・スチュワート、ビル・プルマン、トファー・グレイス、ウォルトン・ゴギンズ、コニ―・ブリットン、
配給: KADOKAWA
公式HP:agent-ultra.jp
公開:2016年1月23日(金)全国ロードショー
Photo Credit: Alan Markfield
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