記憶の棘

愛する夫を突然の心臓発作で失った未亡人のもとに、亡くなった夫の生まれ変わりだと主張する少年が現れる。夫だけしか知らないはずの秘密を語る少年の言葉に、周囲は揺らぎはじめ…。 転生輪廻...

もしも昨日が選べたら

この映画でこんなふうに誇張して描かれている、究極の能率主義。だが、リモコンを持っていない我々も、往々にして似たような時間の使い方をしてはいないか。確かに、仕事は人生で大切な要素のひとつだ。優先順位で仕...

ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT

1作目はロサンゼルス、2作目はマイアミ、そしてこの3作目は東京を舞台に展開されるスタイリッシュでクールなカーアクション・ムービー。 自国が舞台となると、否が応でも期待が高まる。自分の故郷がテレビに映っ...

ルイーズに訪れた恋は…

39歳で独身のルイーズは、コロンビア大学芸術学部の入学選考部部長。一通の入学願書から15歳年下の男性の存在を知るが、彼の顔も名前も今は亡き恋人と同じだった。過去を引きずりながら生きていたルイーズの人生...

ファイナル・デッドコースター

どう考えても辻褄が合わない。まぁ、ホラーって大体そんなものだが。主人公たちがハイスクールの卒業イベントとして訪れた、人生でもっとも楽しい一日になるはずだったアミューズメント・パーク。ジェット・コース...

X-MEN ファイナルディシジョン

個性というものは素晴らしいものだ。それぞれが異なる存在であり、異なる能力を持ち、異なる人生を送る。その異なるもの同士の縁の触れ合いが、世界という大きな織物を成している。『世界に一つだけの花』という歌...

vol.20:幾代昌子大好きなスキーはちょっとお休みして

2月28日、講談社から発売された詩画集がある。『ゆめのあしおと』『あいのときめき』『おもいのことのは』という3冊。この詩画集をプロデュースしたのが、幾代昌子さんだ。昔懐かしい数々の詩に、ガブリエ...

アキハバラ@DEEP

秋葉原(アキハバラ)といえば、言わずと知れたオタク文化の聖地である。そのアキハバラ、その昔は「アキバハラ」と呼ばれていたのだそうだ。あき「ば」はら。濁点の位置が「原(バラ)」ではなく「葉(バ)」のほう...

日本以外全部沈没

タイトルだけで充分笑える。以外ってなんだ、以外って。 小松左京原作の『日本沈没』を受け、星新一が「日本以外が全部沈没したらどうなる?」とまったく逆のアイデアを出し、筒井康隆がそれを書き上げたという、日...

グエムル -漢江の怪物-

思い込みは恐ろしい…ならぬ、思い込みは“面白い”。 韓国で一番大きな河、漢江(ハンガン)。天気のよい休日には、家族連れや恋人たちが思い思いにくつろぐ憩いの場だ。そ...

マイアミ・バイス

マイケル・マンといえば、骨太な“男”の生き様を描くことに長けている監督だ。アル・パチーノとラッセル・クロウ共演の『インサイダー』(99)、アル・パチーノとロバート・デ・ニーロ共...

夢遊ハワイ

タイトルには“ハワイ”とあるが、映画にハワイの風景は一秒たりとも出てこない。本作が指すところのハワイとは、“ハワイのような楽園”という意味なのだ。 本作...

ファントマ映画祭2006

神出鬼没で素顔が判らず、変幻自在で変装の名人、フランスの怪盗ファントマ。アヴァンギャルドなその存在はアーティストたちにも愛され、あのピカソが「ファントマ友の会」を結成するほどだった。セリ・ノワール(暗...

スーパーマン リターンズ

スーパーマン。スーパー=極上の、非常によい、一流の、すぐれた、最も強力な、マン=人間(プログレッシブ英和中辞典)。なんでもできる、神さまみたいな存在の代名詞だ。こんなにわかりやすいヒーローの名称が他に...

UDON

ソウル・フードを辞書で引くと「アメリカ南部独特の黒人料理」と出てくる。だが、本作が指すところのソウル・フードとは、「誰もがひとつ持っている、お腹も心も満たされる食べ物」なのだ。 主人公の故郷は讃岐うど...

僕の、世界の中心は、君だ。

本作は、言わずと知れた“セカチュー”こと『世界の中心で、愛をさけぶ』の韓国リメイク版である。日本版では原作のその後が描かれ、過去と現在が交錯しながら綴られていたが、この韓国版...

エンブリオ

これはまた、行き帰りの通勤電車のお供に特におすすめである。息もつかずに読めるといって、時々はいやおうなく読みに切れ目が入った方がいい。そうでもしないと虚実の境目を見失う。それほど「医」の表裏・真偽を...

光源

ピッチの早いサスペンスを期待してはいけません。 最後まで警察官も刑事も探偵も登場しなければ、殺人事件も起きない。死人も出ない。 光源とはすなわちライティング。「映画を創る」裏舞台のお話。 テンポが...

ハッスル&フロウ

一度は夢を諦めかけた元ラッパー。天賦の才能を持っていながら、ストリートでの汚れた商売に手を染めながらしがない暮らしを送っていた彼に偶然、デビューへの転機が訪れる。最後とも言えるチャンスを離すまいと、必...

vol.19:鈴木伸幸「山」への感謝と恩返し

「炊事・洗濯・裁縫、なんでも自分でやります。ほんと、家でも手のかからない亭主ですよ」 自分のことは自分で、が山男の原則と鈴木さんは笑う。 たとえばヤッケがほころんでいたとして、決して女房に頼んだ...