みなさんはセクシーな男性アーティスト、というと誰を思い浮かべますか?? プリンス? ジャスティン・ティンバーレイク? それとも福山雅治??
俺の場合、セクシーと聞いてまず頭に浮かぶのはデイヴィッド・カヴァデール! 特に80年代のデイヴィッドとしておきましょうか。
デイヴィッド・カヴァデールは「DEEP PURPLE」(以下パープル)の3代目シンガーで(“タマホーム”のCM……じゃなくて『Burn』を歌ってた人)、パープルの解散後は「WHITESNAKE」を率いて活動しています。ちなみに、WHITESNAKEは70年代から活動しているんだけど、80年代の後半、世界中で大ブレイクをしたころの派手なイメージが強い人が多いんじゃないかな?? それ以前の彼らを知らない人は、今からする俺の話を意外に思うかもしれませんね。
俺がWHITESNAKEの存在を知ったのは、彼らがバカ売れする直前ぐらい。当時ヨーロッパ、いや日本でもすでに人気があったらしいけど、「おっさんくさいバンド」っていうイメージがあったので、あまり興味は持っていませんでした。だって、パープルを辞めたときがすでにベテランだったし、「そんなのおっさんに違いない」って(笑)。いや、地味な衣装でブルーズ(編集部注・いわゆる「ブルース」ですが、原音を元にしております)をベースにした楽曲を演奏する当時の彼らに、古臭いというイメージを持っていたのは俺だけじゃないと思うよ、ほんと。
そんな俺の認識が変わったのは、「スーパー・ロック’84」という日本で行なわれたロックフェスのビデオを観てから。先に書いたように、俺はWHITESNAKEにはあまりいいイメージを持っていなかったので、大して期待もせずに観てたんだけど、なんとなんと、おっさんくさいバンドだとばかり思っていたWHITESNAKEに、他のどのバンドよりも目も耳も奪われてしまったのですよ!
まあ、おっさんにしか見えなかったメンバーたち(ルックスはおっさんでも凄い人ばっかりだったんだけど)は脱退していて、そういう意味では違うバンドになっていたと言ってもいいんだけど、新メンバーがまた凄かったのです! 超がつく凄腕のドラマー、コージー・パウエルをはじめ、華もありテクニックもある、ロック界でも指折りの名手たちが勢ぞろい。そのステージのゴージャスなこと! もちろんルックスだけでなく、古臭いと思っていた当時の楽曲も、このメンバー達が演奏することで、元からの渋さは残しつつも最新のハードロックに生まれ変わっていて、「これがあのWHITESNAKE?」とびっくりしました。
そして、御大デイヴィッド・カヴァデールですよ。おっさん? とんでもない! 凄腕メンバーにまったく引けを取らず、フロントマンとして誰よりも堂々としていて、そしてとにかくセクシー……。たてがみのような黒髪を振り乱し、時に激しく、時にささやくように、ソウルフルなディープヴォイスで歌い、マイクスタンドを己が男根に見立てて高く突き上げ、股間をまさぐり、蛇のように突き出した舌で指先を舐めて……、うーん、並べて書いてみたらまるで変態じゃないか(笑)。歌詞もエロいのが多いし、人によってはToo Much Sexy(意味は自分で調べましょう)と感じるのかも。そう、この人、全体的にR指定なんです。同じフェスに出演していたジョン・ボン・ジョヴィが、ティーン向けのアイドルばりのルックスだったのに対し、デイヴィッドは大人の男の色気がムンムンで(笑)、どちらかといえば熟女受け?
ただ、そんなこと言いつつも、当時、高校1年生ぐらいだった俺の姉が「この人、色っぽい〜」って言ってたっけ(笑)。どうも、厚い胸板、逞しい二の腕がたまらんかったようで。そういえば、このビデオを借りてきたのは姉だったし、WHITESNAKEがカッコいい、とも先に姉に聞いていたような。女子高生とはいえ、やっぱり女性のほうが彼の魅力をストレートに受け止めるんだろうなあ。でも、男の俺でも「迫られたら拒めないかも……」って思わなくも(おい)。
さて、今回紹介するのは、そんな色気ムンムンのデイヴィッドが楽しめる(?)WHITESNAKEのライヴです。俺が衝撃を受けた「スーパー・ロック’84」の映像ですよう! 古い映像なので、音も画質もイマイチだけど、デイヴィッドのセクシーさや、バンドの迫力は充分感じてもらえるのではないでしょうか。
WHITESNAKEはその時代ごとにサウンドもルックスも違うんだけど、個人的には、皮肉なことに(?)さかのぼって聴いた、おっさんくさいバンドだと思っていたころのサウンドがいちばん好み。今回はデイヴィッドがセクシーだってことを中心に書いたので、その時代のことは「おっさんくさい」で済ませちゃったけど、機会があれば詳しく書きたいと思ってます。読みたい? 読みたいでしょ? まあ、イヤだと言っても書きますけど!