今、最も注目される若手演出家・藤田貴大の
初期作など3作品を、再構築し同時上演
蜷川幸雄の体調不良から公演が延期となった『蜷の綿』(蜷川幸雄 演出版、藤田貴大 演出版)。この藤田版の代替として、急遽、彼が過去に発表した『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』の3作品の同時上演が決定した。
藤田貴大(ふじた たかひろ)プロフィール
1985年北海道生まれ。「マームとジプシー」主宰、演劇作家。桜美林大学文学部総合文学科にて演劇を専攻。2007年「マームとジプシー」を旗揚げ。以降、全作品の作・演出を担当し、演劇作品を発表。象徴するシーンのリフレインを別の角度から見せる映画的手法が特徴。11年6月?8月にかけて発表した三連作『かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。』で第56回岸田國士戯曲賞を26歳で受賞。13年8月、沖縄戦に動員された少女たちより着想を得た今日マチ子原作のコミック『COCOON』を舞台化。多数の雑誌や新聞各紙に取り上げられ、演劇のみならず様々なジャンルの作家や批評家、観客にインパクトを与えた。14年、横浜市文化・芸術奨励賞を受賞。15年には寺山修司・作の『書を捨てよ町に出よう』を手掛け話題に。
『夜、さよなら』(2006年初演)は、藤田が現在の劇団「マームとジプシー」を立ち上げる前、20歳当時に率いていた「荒縄ジャガー」の作品。
また『夜が明けないまま、朝』は「マームとジプシー」の初期作品であり、『Kと真夜中のほとりで』は代表作のひとつ。特に後者は、演劇以外の様々なジャンルからの注目を集めた話題作。
3作品に通じる「夜」と「不在」をモチーフに、再構築して同時上演するという新しい試みに挑む。
上記作品を見逃した観客には、朗報ともいえるこのニュース。また、すでに観劇済みのファンにとっても、この新しい試みは見逃せない。
2月は、彩の国さいたま芸術劇場に足を運び、新しい演劇のウェイブを体感したい。
『夜、さよなら』『夜が明けないまま、朝』『Kと真夜中のほとりで』
作・演出:藤田貴大
出演:石井亮介、尾野島慎太郎、川崎ゆり子、斎藤章子、中島広隆、成田亜佑美、波佐谷聡、長谷川洋子、船津健太、吉田聡子
★上演スケジュール
2016年2月18日(木)?28日(日)
全14回:
2月18日(木)19:30
2月19日(金)19:30
2月20日(土)18:00
2月21日(日)13:00/18:00
2月22日(月)休演日
2月23日(火)19:30
2月24日(水)19:30
2月25日(木)14:00/19:30
2月26日(金)19:30
2月27日(土)13:00/18:00
2月28日(日)13:00/18:00
※開場は開演の30分前
チケットの購入方法など、
詳細については下記のホームページをご参照ください。
マームとジプシー
http://mum-gypsy.com/news/2955
彩の国さいたま芸術劇場
http://www.saf.or.jp/arthall/stages/detail/3383