★旧作にもかかわらず、全回満席スタート! 「ジャック・タチ映画祭」開幕!
アカデミー賞外国語映画賞受賞作『ぼくの伯父さん』などで世界にその名を轟かせ、フランス映画史に燦然と輝く異才である映画監督で喜劇役者であるジャック・タチ。そんな彼の全作品をデジタル修復にて上映する「ジャック・タチ映画祭」が、4月12日(土)に東京・渋谷のシアター・イメージフォーラムにて、ついにスタートした。シアター・イメージフォーラム単館での公開で、初日から2日間の成績は、興行収入(興収)75万290円、動員639人。初回より劇場の外には映画祭を心待ちにしていた多くの観客たちが押し寄せ、長蛇の列をなした。さらに本映画祭は5月9日までの期間中、1日4回週替わりで作品が上映されるという内容で、スタートの土日は両日ともにすべての回が満席で大盛況をおさめ、時を経て今もなお愛されるタチ作品の魅力と人気ぶりが改めて証明されるかたちとなった。
劇場支配人に話を聞くと、「予想以上の盛況で驚いています。もちろん話題性がある作品であれば満席になることもありますが、なんといってもジャック・タチは1900年代のアーティストですから。そういった過去の作品にこれだけの反響があるって実は凄いことですよ!」というお答えが。また今回の映画祭ついては「いわゆるフランス映画の文脈で語られるような叙情的なイメージというよりは、ジャック・タチ本人の作家性に焦点を当て堪能し尽くせる内容になっているのが魅力ですね。たとえば、彼を破産に導いたとまでいわれる作品『プレイタイム』に代表されるように、彼は大掛かりなセットやワンシーンに賭けるこだわりは卓越していて、かなり作り込んで制作に取り組んでいる。映画が公開されてからも自ら映画館に足を運び、観客の反応によって編集し直すこともあったほど。そんな彼自身の作家性に1人でも多くの方に触れてほしいですね」と、その魅力を語った。
今回上映される作品は大規模なデジタル復元により、タチが制作当時に意図したことを忠実に再現すべく、撮影日誌や当時の手紙まで読み込み作業が行なわれるなど、現存する素材から良い部分を厳選し、最新の技術で、まさに“現代版”として美しく蘇ったもの。フランス映画史上屈指の超大作『プレイタイム』をはじめ、『ぼくの伯父さん』、遺作であり劇場初公開となる『パラード』、17分の未公開シーンを追加したデビュー作『のんき大将脱線の巻【完全版】』など、長編監督6作品と関連する短編の全13作品を上映する。ジャック・タチのファンはもちろん、これまで作品を観たことがない層にとっても、その魅力ある作品群には確実に訴えかける力があると言える。またとないこの貴重な機会にぜひ劇場に足を運んでみたい。5月9日(金)までの4週間限定で、渋谷シアター・イメージフォーラムにて公開中。
【35mmフィルムを来場者にプレゼント!】
美しく蘇ったデジタル復元での上映を記念して、貴重なジャック・タチ作品の35mmフィルムを3コマ分ずつ、ご来場のお客様にプレゼント! 時代の移り変わりとともに消えゆくフィルムを、映画の思い出と一緒に大切に保管してください。
※4月14日(月)から先着1000名様限定。お早めに。
ジャック・タチ映画祭 http://www.jacquestati.net
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