ただいま現在私ども「あそびすと編集部」では、我らがアラカン編集長がモンブランについに登ってしまった(笑)ことを受けて、その道中記たる電子書籍の製作が急ピッチに行なわれている。早くみなさまの目に留まるようにと製作しているが、その最中にもアラカン編集長は次のネタ探しにヒマラヤ山脈へ飛んでいる。その詳細は近日中に新コーナーとしてお届けすることとして、今回のウンチクはそのヒマラヤ山脈の、いや世界の最高峰をちょっとイジっちゃおうというおはなしをひとつ。
“世界の屋根”であるヒマラヤ山脈の、そして世界の最高峰はみなさんごぞんじエベレスト(中国名ではチョモランマ)。8848mの標高を誇るが、なんとこのエベレストよりも高い山が存在する。
正解は南米のエクアドルにあるチンボラソ山。標高は6267mである。
チンボラソ山。標高は6267mだが…………狂ったか、と思うのはまだ早い。エクアドルは赤道直下にある国で、チンボラソがあるのは南緯1度の地点。地球儀を思い浮かべてもらえばわかるとおり、楕円の球形である地球は赤道がいちばん胴回りが太く、極点へ向かうほどくびれてくる。つまり、南緯1度にあるチンボラソを球の頂点(付近)と見なしたら、北緯27度のエベレストの麓は直線方向ではなく下、見下ろす位置になるわけだ。
円周の距離などを計算してみると、チンボラソとエベレストの海抜0m地点は、なんと約4000mもエベレストのほうが低地にある。そのことから実際の標高差を引いた約2000mあまりエベレスト山頂よりチンボラソ山頂のほうが高い、高いという言い方に語弊があるのならば、エベレスト山頂よりチンボラソ山頂のほうが地球から飛び出しているのである。
極端な例を挙げれば、「現在の地球を極点方面に輪切りにした上でピタッと平面にしてしまえば、チンボラソのほうが約2000m高いことになる」というこのはなし。つまり、もし地球は平面だとする天動説の世の中であれば、世界最高峰はエベレストではなくチンボラソだったのである。ホントかよ(笑)。