最短で30日リーグ優勝となる福岡ソフトバンクホークス。
本拠地・福岡Yahoo! JAPANドームでの胴上げなるか
日本プロ野球のリーグ優勝争い、そして日本シリーズ出場が懸かるクライマックスシリーズへの出場権争いが激しさを増している。例年ならば優勝チームをはじめ、上位陣の大勢が決しようとしている時期だが、今年はセントラル(セ)、パシフィック(パ)の両リーグとも2、3位争いは大混戦。9月29日現在、パ・リーグの首位で優勝へのマジック3となった福岡ソフトバンクホークス、さらに両リーグの最下位である横浜ベイスターズ、千葉ロッテマリーンズを除いた各球団が激しく競り合っている(筆者が贔屓の千葉ロッテは昨日まで破竹の11連敗。去年は千葉ロッテで日本シリーズのウンチク書けたのに。けっ)。東日本大震災による開幕延期の影響で、10月中旬まで各球団15試合前後をまだ残しており、これからも目が離せない展開になるのは間違いない。ペナント終盤戦、そしてポストシーズンと続く10、11月。日本プロ野球からはまだ目が離せない。
さて今回は、そんな注目の日本プロ野球へ向けての小ネタをふたつご紹介。
まずはこちら。
・そもそも「マジック」とはなんなのか。
ペナントレース中盤から終盤、優勝に近い(首位とは限らない)チームに表示されるマジックナンバー(M)。そのチームが勝利や引き分け、対象となるチーム(2位とは限らない)が敗れたり引き分けで減少していき、0になったら優勝という指標である。この指標が登場するのは、「Aチーム以外のすべてのチームに“自力優勝”の可能性がなくなったとき」である。“自力優勝なし”というのは、たとえば『Bチームが残り試合を全勝したとしても、AチームがBチーム以外に全勝したら逆転できない』、つまりBチームが最大限に勝利を上げても、他チームもAチームに勝ってくれない限り逆転しようがない状態を指す。ひとつを除くすべてのチームがこの“他力”に陥ったときにMが点灯する(日本では「点灯」を使うのが一般的)。
続いては全日程終了後のこちら。
セ・リーグ首位は東京ヤクルトスワローズ。
晴れでも傘の花開く神宮球場で安定した戦いを見せる
・入団後、数年経っているのに「新人王」?
昨年のパ・リーグ最優秀新人(新人王)の榊原諒投手(北海道日本ハムファイターズ)は09年がルーキーシーズンであり、2年目での受賞、08、09年のセ・リーグは山口鉄也投手、松本哲也外野手(ともに読売ジャイアンツ)がそれぞれ3年目の受賞だった。
新人王のタイトルなのに3選手ともルーキーシーズンではなかったわけだが、これは日本プロ野球機構による現在の対象選手規定に、「海外のプロ野球リーグに参加した経験のない選手のうち(未経験ならば外国人選手も対象となる)、支配下選手に初めて登録されてから5年以内で、前年までの出場が累計で投手30イニング以内、野手60打席以内の選手(代走・守備交代などは含まない)」とあるため。この規定があることから、シーズン終盤に若手の超新星が登場した場合は、新人王資格を翌年に残すための温情欠場?など、起用方を勘ぐられるような例もある。
ちなみに、日本プロ野球機構・実行委員会が新人王の有資格承認をした選手の場合は上記の限りではない。米・大リーグで通算16勝を上げながら、日本プロ野球(ドラフト会議)を経由せずに大リーグ入りしていたことにより、03年にドラフト会議を経てオリックスブルーウェーブ(当時)に入団したマック鈴木投手には、新人王資格が認められた例などがある(マック鈴木選手は資格を辞退している)。