1枚の世界
 ウズベキスタン、陶芸の街々を歩く

真っ赤に燃える窯から、ゆっくりと平皿が取り出される。額に大粒の汗を浮かべた職人が、焼き上がりを確認し、安心したように微笑んだ。炉から皿を取り出すこの一瞬が、もっとも楽しみで、そしてドキドキする瞬間だと...

帽子が語る民族模様

ウズベキスタンへ来て間もないある日、まだ数少なかった知人のひとりから、結婚式に招待された。この国の文化や風習をほとんど知らなかったころ。せっかくの機会、ただスーツで行くのも芸がないと思い、ひとひねり加...

時代の残り香
 ソ連崩壊20年

観光地には「ソ連グッズ」を扱う店も1991年12月25日、ゴルバチョフ大統領の辞任によって、ソビエト連邦はその69年にわたる歴史に幕を下ろした。数カ月前から連邦崩壊の流れは決定付けられていたとはいえ、...

シルクロードの残り香、新名物スパイスティー

スパイスティーの店では「スパイスマイスター」が、 様々なスパイスを絶妙のバランスで調合する 中国・長安(現・西安)から始まり、途中幾度も分岐しながら、ローマにまで至る“絹...

メロンが運ぶ夏の香り

バザールに並ぶメロンは、夏の到来を告げる風物詩 今年も、この季節がやって来た。 町中のいたるところで、山積みにされたメロンが売られ、辺りは甘い果汁のにおいで満ちている。街角では、人々が日差し...

スザニを求めて春を歩く

民家でも使われるスザニ。色や柄は様々春。冬の間は店仕舞いしていた露店が徐々に営業を再開し、春の陽気に誘われるように、観光客も街へ戻ってきた。街が、活気を取り戻し始める。そんな小春日和に、ここウズベキス...

サンタさん登場はクリスマスとは限らない?

バザールの様子。すべて「お正月」用・サンタクロースの帽子・白い綿・風船20個・モール(金、銀、紫、赤、他)・電飾クリスマス直前のある日、同僚から渡された買い物リストを見て、僕は首をひねった。今僕が暮...

153)川口 穣

川口 穣 (かわぐち みのり) 海と語りたい。山とともに生きたい。 そう思っていたはずなのに、「シルクロード」という響きへの憧れだけで飛び込んだのは砂漠の街。海も山もないけれど、この街は、僕のような...