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<久しぶりのどっぷり>
先日、映画を観て来ました。久しぶりの映画館で見る映画。
どれくらい久しぶりかって、ハズカシくて言えません。
映画は面白いと思うのですが、あの大画面でどっぷりと見ると頭のてっぺんまで浸かってしまい、一週間はそこから抜け出せなくなってしまう私です。
ずっとずっとその映画のことを考え続け、音楽がぐるぐる・・・。
ですからヘビーだったり、恐ろしいものだったりすると疲れ果ててしまいます。
なので、出来たら映画は楽しいものがベターと思っているのです。
先日観たのは"マーガレット・サッチャー"楽しいという部類ではないのですが、良い映画でした。
主演のメリル・ストリープのうまいこと!
特殊メイクはもちろんですが、そのお年寄り独特の動きや、政治家魂と一人の女性としてのマーガレットの心が見えかくれする描写は見事です。
実在の、しかもリアルタイムで見て来た私たちには頷ける名演技。
あの事、この事の陰にはこんな事があったのかとサッチャーさんを見直す気持ちです。
その死を受け入れられない程の愛情を注ぐ夫デニスの幻と暮らす、認知症の年老いたサッチャー。
あの世界とこの世界を行ったり来たりしながらも自らを分析し、最後には自分の意志でデニスの死を受け入れ立ちあがる。
幻のデニスは、生前きっとそうであった様に陽気でよき理解者。
決別しないでそのまま幻と暮らしていっても・・・と思ってしまう程悲しさあふれる場面でした。
男性ばかりの政治の世界に飛び込み、あー何とBritish of ENGLAND !
黒服の気難しそうなジイさん達がわめき、どなり、野次を飛ばしている。(議長でしょうか、バッハみたいなカツラを振り乱しています!)
日本の国会も情けないと思いますが、足の引っ張り合い、責任のなすりつけ合いはどこも一緒なのでしょうか。
何だか苦笑いしてしまいます。
そんな中、青いスーツのサッチャーは清涼剤の様に爽やかで、新しくて合理的に見えます。
12年後、引退を余儀なくされ官邸を去る日その印象的な青を赤いスーツに変える。
どの様な思いが託されていたのでしょう。流れるBGMは何と"清らかな女神"(ベルリーニ歌劇「ノルマ」)
昨年JIKE STUDIO で個展をした時に流したお気に入りの曲です。
歌い手は私が使ったフィリパ・ジョルダーノかは確認できませんでしたが、印象的な歌声が響く中、スローモーションで玄関へと向かう姿に、"いつかはそういう時が来る"と思いつつも見送る使用人の一人となっている自分に気付きます。(引退要因の象徴として出てきたユーロ加盟の問題。あの時サッチャーさんがポンドで通したからこそ今の英国があるのでしょうがね)
今もどこかで暮らしているサッチャーさんに敬意を表します。
そしてこの映画の良さを教えて下さったfumieさんにも感謝。
さあ、お次はテルマエ・ロマエ。そしてダーク・シャドウも観なくちゃ。
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