「駅の乗降客数ランキング」のおはなし。
朝に夕に、通勤に通学にと駅へ向かうと、自分のことは棚に上げて人の多さにおののくことがいまだにある。私の場合は乗換駅に横浜駅、目的地に渋谷駅とビッグターミナルが揃っているのでなおさら、か。
ちなみにこの横浜駅、渋谷駅というのは、2008年のデータだと、一日平均の乗降客数(その駅で電車に乗った人と、電車を降りた人の和)が渋谷215万361人で日本4位、横浜120万3963人で5位、らしい。
横浜駅前。乗降客数日本5位らしく、鉄道各社を繋ぐ通路は朝に夕に大混雑らしいというのはこの手のデータがの集計基準がけっこう曖昧なもので、たとえば渋谷駅ではJR東日本だけでなく私鉄の各線も含んでいるのは当然としても、東急田園都市線から東京メトロ半蔵門線に自動乗り継ぎをした際、乗降客のべ1人とカウントするのか2人なのかなど、疑問点がけっこうある。
10位だという難波駅(86万7923人)は、大阪市営地下鉄なんば駅に、近鉄と阪神の大阪難波駅、南海電鉄のなんば駅、さらにはJR西日本のJR難波駅が含まれての数字だが、実際にはJR難波駅と南海のなんば駅は徒歩で15分くらいの離れた場所にある。これらを同じ駅として扱っていいのかはちょっと検討の余地があろう。
ただまあ、それらに目を瞑って2008年のデータで日本の乗降客数ベスト10傑を並べるとこうなる。
1位 新宿駅
2位 池袋駅
3位 大阪駅(梅田駅などを含む)
4位 渋谷駅
5位 横浜駅
6位 名古屋駅
7位 東京駅
8位 品川駅
9位 高田馬場駅
10位 難波駅
で、さらに世界のベスト10傑としてみても、そっくり同じこの10駅になるんだとか。日本以外でのトップは20位前後にフランスのパリ北駅が出てくるらしいが、インドのチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅(世界遺産登録)は新宿駅に匹敵する300万人規模の駅との話もある。まあその真相はともかく、「日本人はいっぱい電車を使っているなあ」くらいの話のタネにしていただければ。
こちらインドで1日300万人が利用する、と噂のチャトラパティ・シヴァージー・ターミナス駅。
世界遺産にも登録されている素晴らしい外観が目印ただそれだけでもなんなので、各社別で発表している1日平均乗降客数ランキング1位の駅をご紹介。これは各社別なので、たとえば東京駅はJR東日本とJR東海、東京メトロでそれぞれ別勘定となる。
以下はJR各社。ただしこちらの数字は乗降客ではなく乗車人員(乗ったお客さんの人数)で、データはすべて2012年度のものである。
JR北海道……札幌駅(9万1575人)
JR東日本……新宿駅(74万2833人)
JR東海……名古屋駅(約19万3000人)
JR西日本……大阪駅(41万3614人)
JR四国……高松駅(1万2117人)
JR東海……福岡駅(10万8867人)
まあ各社ともほとんど想定通りの駅名が並ぶ結果となった。ちなみにJR東海の2位は東京駅で約8万3000人、3位は新大阪駅の約6万3000人。もちろん東海道新幹線への乗車人数、ということである。
JR四国でいちばん乗車人員が多いまさに玄関口、高松駅。
「さぬき高松うどん駅」というキャッチフレーズも続けて大手私鉄各線も一気にご紹介……と思っていたが、いちおうの紙幅が尽きた。そちらはまたいずれかに。