まーるいみどりの山手線

晩の食卓、はたまた飲み屋で使えるちょっとしたムダ話を、身近なところから宇宙規模まで週2回、お届けいたします。誰だ「いまさらトリ○ア……?」とか言っているのは。
第1回は身近な足、鉄道から。

問題「JR山手線はどこからどこまでか?」

♪まーるいみどりの山手線♪の通り、山手線はぐるぐる回っている。
と、いうことは……たとえば鶯谷駅を起点と決めたら「鶯谷から鶯谷」でいいのだろうか。それとも、終電間際は大弱りの池袋や大崎など、途中で止まる電車があるから、「目白(大塚)から池袋」、「品川(五反田)から大崎」なのだろうか。

答えはどれも否。根本的な話だが、実は山手線は環状線ではない。え、意味がわからない?


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まーるいみどりの山手線はどこからどこまで?

では山手線の右半身を思い浮かべてほしい。

山手線は“品川〜東京〜田端”間で京浜東北線と平行して走っている。ここの区間は路線名称上、品川〜東京は東海道線、東京〜田端は東北線なのである。つまり、山手線に乗っていても、この区間はそれぞれ東海道線、東北線を走っていることになるのだ。

故に、山手線は「品川から新宿を経由し(いわゆる外回り)、田端まで」、これが正解。鉄道営業の便覧である『鉄道要覧』にそう示されているおはなしである。

……あ、JR東日本などの運転系統(つまり「一般的」)では、山手線はしっかり環状線である。駅員さんにしたり顔で尋ね、「環状線」との答えに勝ち誇ったりはしないように願います。