全通から37年、いまも”日本の大動脈”――東海道・山陽新幹線あれこれ

今週末は3月11日がやってくる。早いものであれから1年、被災地はもちろんのこと、日本全国で日曜日は哀悼の意を捧げる日となることだろう。当コーナーもあの日、あのとき、あの地を思いつつ、ウンチクには馴染まない一件であることから、別の話題をお送りすることとしたい。

さて、明日3月10日は、“日本の大動脈”が繋がった日だ。
1975年(昭和50年)の3月10日、山陽新幹線の岡山―博多が開業となり、開業済みだった東京―岡山と併せて、新幹線で東京―博多が全通したのである。総営業距離は1174.9キロ、現在は東京駅発の博多行きの「のぞみ」が1時間に約2本(その他、山陽新幹線内へ直通する「のぞみ」では東京―広島も約1本)運転されている。
今回はこの東海道・山陽新幹線の、知っているようで知らない基本データ的なウンチクをいくつかご紹介していこう。


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新鋭車両のN700系が繋ぐ東京―博多。
全線開通したのは昭和50年のこと

・東京―博多はJR2社で運行している
国鉄時代は当然、国鉄の管轄だが、昭和62年の国鉄民営化以降は、東京―新大阪の東海道新幹線はJR東海(東海旅客鉄道)、新大阪―博多の山陽新幹線はJR西日本(西日本旅客鉄道)が運行している。「東海道・山陽新幹線」というのは、直通運転時の通称である。

・駅の数は35駅、13都府県に跨っている
通過する都府県は東京、神奈川、静岡、愛知、岐阜、滋賀、京都、大阪、兵庫、岡山、広島、山口、福岡。遠い未来にリニアコースが出来たとき、誘致合戦の末に数県増える可能性はある。

・いちばん駅が多いのは静岡県
熱海、三島、新富士、静岡、掛川、浜松の6駅。5駅はふたつあり、広島県(福山、新尾道、三原、東広島、広島)とそのお隣の山口県(新岩国、徳山、新山口、厚狭、新下関)。

・新幹線のために作った“新”の付く駅は9駅
新横浜、新富士、新大阪、新神戸、新倉敷、新尾道、新岩国、新山口、新下関の9駅。

・現在、東京―博多の運転は「のぞみ」だけ
各駅停車である「こだま」は東海道新幹線、山陽新幹線とも管轄内のみの運転。「ひかり」は東京―岡山のみ東海道・山陽で直通運転をしている。