裏千家茶道教室 和ノ実会――この街らしい静謐とともにある茶道教室

特に深く考えるまでもなく、この世には様々な“習い事”がある。子供のころから地域の「少年野球」をやっていて、大人になったいまは習い事というより趣味で草野球を、なんて人も多いことだろう。他のスポーツももちろんだが、いわゆる“文化部”な習い事もある。習字をやっていた、そろばん塾に通っていた、バレエだピアノだ……学校の部活動や勉強のための学習塾も合わせて考えれば、子供から大人までほとんどの人が習い事に触れてきているのは間違いない。
ただそんな習い事の中で、実際に教わっている自分の姿を想像しづらい……有り体に言えばとてもハイソなイメージなものがある。たとえば乗馬や華道であるとか……そろばんなどは誰でも弾いてそうだが(失礼)、馬に乗ったりお花を生けたりというのはどうも良家の子女の領分な気がしてしまう。
茶道もそうですよね?

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「決してそんなことはないのですけれどもねえ……」
毎度おなじみ富士屋商事ビルを歩いていて見つけた『裏千家茶道教室 和ノ実会』。前記のようなことを考えながら扉を叩いた突然の闖入者を迎えてくれたのは、この教室の主宰者である田中宗管さん。
「たしかにお茶の会にお招きされる経験というのは……これまでありましたか? ない? はい、ではやはり希少な機会にはなるかと思いますが、その場での作法というのはお茶の会でだけではなく、他にもさまざまな場で『礼儀作法がなってらっしゃる』と通じるものなのです。ですから、お茶の点て方というより様々な礼儀作法を学んでいく場が茶道の、そしてこの教室なのですね。働いている方……女性だけでなく男性もおりますが、働いている方でも容易に通えるように駅の近くに構えておりますしね。良家の方ばかりでしたら駅から離れた閑静な住宅街にありそうでしょ?」
そうですね、それでもセンター街でなく静かな桜丘というところが茶道教室らしいです、そんな答えに「ははは、それはそうですね。こちらに来て10年になりますが、落ち着いたこの雰囲気がいいですよね(ニッコリ)」と穏やかな笑顔を返してくれた。

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さて、家が代々の裏千家の先生だったことから、生まれたときから茶道に接していると言っても過言ではない田中さん。
「始めたきっかけと言われましても、これが日常でしたからね。家が教室なのですからね。そしていま私がやっているこの教室も“家”です。生徒がみんな集まってお稽古をする、そういう家のような場……茶道は継続していくものですから、たとえばお子さんが生まれたことでしばらく離れていても、次はお子さんともども教室に帰ってこられたりと、実際には300人以上の生徒がこの教室に関わっていた、関わっているわけです。宗家同士で結婚されたこともいくつかありますしね(ニッコリ)。桜丘という街でそんな家のような教室をまた10年、重ねていけたらいいですね」

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テレビドラマや映画など、茶道のシーンがある場合は実技指導の依頼も数多くあるという田中宗管先生の『裏千家茶道教室 和ノ実会』。あの映画『白夜行』で指導していた……なんて入り口でもきっといい。知っているようで知らない茶道の世界を覗いてみてはいかがだろうか。
「お稽古体験もやっておりますので、HPをご覧になってお気軽にお電話ください。先ほど礼儀作法と申し上げましたが、お辞儀の仕方などのお稽古を体験していただけますよ」
おなじみの体験風景はこの後どうぞ。
どうもお邪魔いたしました。

Q・あなたにとって桜丘とは?

「家族的であり、また自立もした街だと思います」

 

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いまは珍しいのかもしれません、畳に床の間のあるお部屋。
こちらで歩き方やお辞儀など、礼儀正しく美しい所作を学べます
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床の間の掛け軸や草花は季節によって変わります。ここでの所作は下の写真をどうぞ

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田中先生よりお点前をいただきました。
「なぜ茶器を回すのか」などももちろん教わります

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【今回の桜な人々】
裏千家茶道教室 和ノ実会
田中 宗管さん

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町2-3
富士商事ビル202(マップ

ホームページ
 http://www.wanomi.jp