裏話をひとつ。
当コーナーで取材をお願いいたすとき……飲食店であるとか整骨院であるとか、はたまた不動産屋さんであるとかはあまり関係なく、訪ねるべきドアを開け、これまでの掲載例を示しながら趣旨を説明してお願いをする。これ、ごく当たり前の流れなわけだが、防犯意識が高まっている昨今、オートロックのマンション内に事業所を構える方を訪ねるときは大変である。
いわゆる路面店であれば、掲載例を示しながら説明ができる。しかし、オートロックの場合は、まずインターフォン越しに『あそびすと』は人畜無害(笑)だと説明しきらなければならない(セールスマンか)。その上でお部屋に到達し、やっと説明、お願いとなる。ひょっとしたら快くお引き受けいただいたであろう方でも、説明ベタでオートロックが閉ざされてしまえば台無し。最近はそんなことも考えながらのお願い回りである……
「おお、そういうことでしたか。それならばかまいませんよ、どうぞ」
あ、ありがとうございますっ。オートロック前で数分のご説明の上、お部屋まで到達したのが、そう今回(笑)。
「いやいやいや、最初は取材だとわからなかったものですから……すみません。今日はありがとうございます」
そう穏和に迎えてくれたのは『李・中国整体院』の院長・李朝暉さん。こちらは文字通り中国で整体を勉強した李さんが身体の悩みを解決してくれる整体院である。「身体のバランスを整える施術はいろいろありますよね。私のところには……なにか違和感を感じた辺りが患者さんにとってもいちばんいいと思いますが、とりあえず『痛みが出てから』でも遅くないのでいらしてみてください」(李さん)。
室内にある診療台は1台のみ。「整体は知識や経験はもちろんですが、『肩がコリます』と言う患者さんに、『ここはどうですか? こっちは?』などというコミュニケーションが大事です。なので、当院ではお一人様の予約制でやっているわけですね」
中国の遼寧省出身で、遼寧中医大学で3年間整体を学んでいる李さんだが、来日してもう15年余りで日本語もとても流暢。まったく問題なくお悩み解決のコミュニケーションが取れるのは間違いない。
さて、その李さん、来日後に同じ渋谷の代々木上原で11年間、整体院を開院していたが、09年12月に桜丘に移転した。「きっかけは、インフォスタワーにある会社の方が、代々木に患者さんで来ていただいていたのですね。で、そのうちに、『桜丘に来たら?』となりまして、この部屋自体を探すことや内装まで、いろいろとお世話をしてもらって移転してきたんです。誘っていただいた理由ですか? ははは、それが『近くにあったら便利だから』なんです(笑)」
そんな妙縁(笑)で桜丘にやってきて、昨年末で丸2年。「静かないいところですし、近所のみなさんにも利用いただいています。いい街ですね」、そうにこやかに話す李さん。桜丘に呼んでくれた某社さんだけではもったいない、いや、某社さんに感謝しなければならない、身体だけでなく心も癒してくれる笑顔を持つ院長が待っている一室である。
どうもありがとうございました!
「いえいえ、こちらこそ。……あれ? どうも背中の肩甲骨の位置などがズレていそうですね……せっかくですから、ちょっと診てみましょう」
あら、アラカン編集長が急遽、診療台に……?
Q・あなたにとって桜丘とは?
「縁があってやって来ました、美しい街です。桜の季節は本当にそう思いますね」
完全予約制でおひとりさま独り占めの整体院。思う存分にご相談、そして李さんにほぐされてくださいませ
【今回の桜な人々】
李・中国整体院
李 朝暉さん
※李・中国整体院さんの正式な名称では、「李」は丸囲みとなります
〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町13-9 クリエート桜丘403号
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