第13回あそびすとクリエーターOFF会 THANK’s REPORT

09112703.jpg11月27日、第13回あそびすとクリエーターオフ会が開催された。場所はいつもの通り渋谷の「ラウンジ・ネオ」だが、会場にはいつもと違う熱気があるようにも感じる。以前から、あそびすとで取り組んできた書籍の出版が、直前に実現していたのだ。

10月と11月に、「HIGEism」と「この女、末期がんにつき」の2タイトルが、We出版から発売。どちらもオフ会での出会いがきっかけで、クリエーターとあそびすと編集部がタッグを組んで、情熱を形にした一冊だ。

09112701.jpg「HIGEism」は、古くからの重要なファッションアイテムであるヒゲのあり方を(聖徳太子も織田信長も、肖像ではヒゲを生やしている!)現代社会に問いかける意欲作だ。個性豊かなヒゲをたたえた「ヒゲメン」の魅力が詰まった写真集には、男が見ても惚れ惚れするようなカットが満載されている。

「この女、末期がんにつき」は、あそびすとHPで連載中のブログ「まりりんの日々修行!」を書籍化した作品。突然4期のがん宣告を受けた「まりりん」こと、ひたにまりこさんの闘病記だ。当日は体調の都合上、ご本人は出席できなかったが、ご子息の檜谷瞬六さんと姪の坂部千尋さんが、代わって感謝の言葉を述べた。

09112702.jpgさて、小玉編集長と作品の関係者がマイクの前で思いを語った後は、いつものようにフリータイムがスタート。活発な名刺交換が始まった。もちろん僕も、クリエーターと交流するため、あちこちのテーブルに伺った。
今回でオフ会に参加したのは4回目だが、経験豊富なクリエーターの話は毎回とにかくおもしろい! 耳を傾け、話していくうちに自分なりの教訓を発見できる。

教訓1.好きなことを続けるパワーが大事
今年5月に趣味のボルダリングで落下、腰骨を折ってしばらく入院していた小玉編集長。1カ月ほど前に別のイベントでお会いしたときは、クラブで元気に踊りまくっていたので、すっかり安心していた。だが今回、ゆっくり話を聞いてみると、今度はクライミング中にアバラを折ったとのこと。
「ドクターストップがかかっちゃってさぁ?」と、グラスとタバコを両手に持って豪快に笑う。溢れんばかりのエネルギーには感服するばかりだ。

09112704.jpg教訓2.人生は一瞬で変わる
ひたにまりこさんの姪でモデル&タレントの坂部千尋さんは、ケータイ小説作家としても活躍している。書き始めたきっかけは、房総の海に遊びに行っていた友人に合流するため、1人で電車に乗ったことだという。
車内であまりに暇を持て余したので、ケータイ小説サイトを開いたところ、書いた方が時間はつぶせるのではと思い立ち、到着までに短編を1本書き上げてしまった。さらに、その後も創作を続け、サイト内で賞を獲ったというからすごい。坂部さんは淡々と話してくれたが、もしかしたら小説との出会いは、とても大きな出来事だったのかもしれない。
クリエーターを夢中にさせる仕事でも、出会うきっかけはほんの一瞬で、些細なことなのだろう。

教訓3.所変われば食変わる
1年間滞在したインドから帰ってきたばかりだという海野あさこさんには、海外の興味深い話をたくさん聞かせていただいた。外国での食事に話題が及んだとき、ふと気になったのは、インドのマクドナルドでは何を売っているのか、ということだ。大半がヒンドゥー教徒のインドでは、ビーフのハンバーガーは食べられないはず。
聞いてみると、インドのマクドナルドでは、メニューに牛肉は一切使われていないとのこと。コロッケのような、ベジタリアン食のバーガーが主流だそうだ。唯一の肉はチキンで、その名も「マハラジャ(王様)バーガー」(カレー味)。
なお、海野さんは来年、ヨーロッパへの渡航を計画中で、あそびすとに旅行記を執筆する予定だ。乞うご期待!

オマケ.しゃべり過ぎるとアゴが外れる?
関西弁で楽しい話をしてくれる三重県出身のフォトグラファー・ムッシュ哲也さん(三重は関西の文化圏に属するそう)。本を読んでいるとき、ジャズを聴いているとき、それに、しゃべっているときが、一番幸せだという。高校生のときには、あまりにしゃべり過ぎて、ついにはアゴを外したというエピソードの持ち主だ。

09112705.jpg強烈な個性を持ったクリエイターと話していると、つい長話になってしまうのだが、話し込んでいると1次会の2時間はあっという間に終わってしまう。せっかく、数十人のクリエイターが一同に会しているのだから、1人でも多くと名刺交換したい。そうしておけば、深い話ができなくても後日連絡を取れるし、2次会は近くの居酒屋で朝まで続くのが恒例なので、そこでじっくり話に華を咲かせても良い。

僕は翌日仕事があったので、後ろ髪を引かれつつ終電間際で失礼したが、たくさんのクリエーターと知り合いになることができた。この出会いをきっかけに、誰かと仕事ができるかもしない。そう考えると、希望に胸がふくらむばかりだ。