大胆不敵な犯罪行為と独自の美学で「社会の敵ナンバーワン」として指名手配された銀行強盗、ジョン・デリンジャーの逃亡劇を描いた『パブリック・エネミーズ』。主演のジョニー・デップが来日し、記者会見で作品への思いを語りました。
Q:劇中でジョン・デリンジャーは「社会の敵」として描かれていますが、ジョニーさんにとってのいちばんの敵は?
ジョニデ:特に敵はいないけれど、あえて言うなら「自分の中にいる敵」だね。妥協してしまう気持ちなどが自分の中の敵なんだ。
Q:どうしてジョン・デリンジャーになりきることができたのでしょうか?
ジョニデ:デリンジャーと僕は共通点が非常に多く、彼と僕が生まれたところは非常に近いんだ。彼をリサーチすればするほど、僕と似ているところがたくさんあると知ったよ。彼は罪を犯してしまったけど、僕も何か間違っていたらそうなっていたかもしれない。彼は長い間投獄され、出所すると大恐慌時代に入ったが、銀行にだけはたくさんお金があった。彼はその銀行からのみ強盗を働いたが、人を傷つけることは絶対にしなかった。そういう部分は非常に尊敬できたね。
Q:この映画で一番の見所はどこですか?
ジョニデ:この映画は事件などが実際に起きた場所で撮影をしたんだ。ジョン・デリンジャーが投獄された刑務所も実際に彼が脱獄した刑務所で撮影したので、彼が脱獄した扉なども本物だよ。また、劇場や森の中の襲撃シーンも、実際に起こったところで撮影したんだ。共演者のマリオン・コティヤールやクリスチャン・ベイルは大変素晴らしい役者だったよ。
Q:脚本で一番良かったところはどこですか?
ジョニデ:ジョン・デリンジャーのキャラクターに大変惹かれたよ。子供時代の性格が僕ととてもよく似ていて、ワイルドで反抗的なところなどに共感が持てたね。僕は、彼は陰謀により暗殺されたと思っている。その部分にオマージュを捧げたかったんだ。また、僕には大恐慌時代を生きた祖父がいるんだけど、僕が幼い時に、とっても可愛がってくれた。その祖父にもオマージュを捧げようと思ったんだよ。
Q:撮影で苦労したところはありますか?
ジョニデ:肉体的に大変だったのは森の中の襲撃シーンだね。7000発もの弾丸の撃ち合いがあって、ガラスなんかが飛び散って顔に刺さったりしたのが大変だったよ。精神面ではエモーショナルな部分を表現するのが難しかったね。
Q:ジョン・デリンジャーは悪い役ですが、とてもセクシーですよね?
ジョニデ:彼は大変カリスマ性があり、意志が強く、妥協しない人。また、彼はとても詩的なところが魅力的だよね。
Q:マイケル・マン監督の素晴らしいところはどこですか?
ジョニデ:彼には妥協がないんだ。本作でも実際にジョン・デリンジャーが過ごした場所を探し出し、実際の場所でロケを行なった。それから、彼は常にオピニオンを持って撮影している。何度もテイクすることを恐れないし、俳優はそれによって演技を高めることができるんだ。
Q:最後に、一言どうぞ。
ジョニデ:メリークリスマス! 映画を楽しんでね!
原作:ブライアン・バーロウ
監督・脚本・製作:マイケル・マン
出演:ジョニー・デップ、クリスチャン・ベイル、マリオン・コティヤール
公開:12月12日(土)TOHOシネマズ スカラ座他全国ロードショー
配給:東宝東和
公式サイト:http://www.public-enemy1.com/
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