タランティーノとブラピの2ショットは日本で初めてのお披露目! 『キル・ビル』や『パルプ・フィクション』などの記録を塗り替え、タランティーノ監督作品で過去最大のヒット作となった本作。公開に先駆け、来日したクエンティン・タランティーノ監督、主演のブラッド・ピット、さらにはもう一人の主演女優ヒロイン、メラニー・ロラン、日本在住のジュリー・ドレフュスが記者会見で熱い思いを語りました。
Q:今回、ナチスドイツを扱った映画を作った理由をお聞かせください。
監督:初めは「戦争映画を作りたい!」って思いからだったけど、脚本を作り込むうちにキャラクターやストーリーに深みが出てきたんだ。もう、とにかく戦争を題材にしたものが作りたかったんだよ。
Q:主演にブラッド・ピットを起用した理由はなんですか?
監督:10年前から脚本を作ってたんだけど、アルド・レインという役はその時から設定していたんだ。08年に改めて俳優を考えた時、いちばんに浮かんだのはブラッド・ピットだったんだよ。でも彼は地球最大の映画スターなんで、断られたらどうしようかと思っていてね(笑)。実際にはお互いのキャリアやタイミングでベストの時に一緒に仕事ができたけどね。
Q:ブラッド・ピットさんに質問です。この作品やタランティーノのシナリオは、俳優としてどう考えていますか?
ブラピ:この作品のシナリオの存在は、8年も前からハリウッドで神話化していたんだよ。そのシナリオが僕に振られるとは思ってなかった! アルドの役は、初めはタランティーノが演じると聞いていたんだ。それなのに、それを僕に譲ってくれたんだから、なるべくシナリオから変えない様に……って演じたんだよ。
Q:本作は「最強のタッグ」と言われていますが?
ブラピ:この映画のキャスト・スタッフ共に世界中から素晴らしい人が集められて、それがこの映画の一番リッチな部分だよ。
監督:映画のファンとしては、キャストと監督の間に絆が生まれるって素晴らしいことだと思うよ。(マーティン)スコセッシと(ロバート)デ・ニーロ、黒澤(明)と三船(敏郎)、深作(欣二)と千葉(真一)みたいな感じでね。
Q:他のキャストの方々にうかがいます。この作品に出演してどうでしたか?
メラニー:私は英語があまり話せないから、ハリウッド映画に出ることはあまり夢ではなかったの。だけど、タランティーノの映画となると話は別よ! 夢のような気分だったわ。この映画はカンヌ映画祭の直前まで撮影してたから、カンヌで皆で揃って見られて、夢が続いているみたいだったの。今ここにいられることも、まだ夢が続いているみたいよ。
ジュリー:『キル・ビル』のときも出演したけど、またこの作品のオファーがもらえてとても嬉しかったわ。監督はスクリプトを送ってくれて、私のために役を書いてくれたの。とてもラッキーよ。私はタランティーノファミリーの一員かな? と思ってるわ。
監督:これはジュリーのための役だよ。君はもちろん僕のファミリーの一員さ!
Q:メラニーを起用した理由はなんですか?
監督:彼女は、アルドとともに十年間温めたとても大切な役。ただ、フランス語を話せて、しかもユダヤ系の女優なんて誰かわからなかったから、運命を信じるしかなかったんだよ。メラニーは初めのオーディションではベストではなかったけど(笑)、チャーミングなところが印象深かったね。実際、彼女とダニエル・ブリュールに演じてもらった時に、MGMの名作映画を見ているようにゴージャスだった。一緒に食事をすると彼女はとてもクールで、そして彼女の出演作を見てみたら感情表現が素晴らしかった。だから彼女に決めたんだよ。
Q:ブラッド・ピットさんの今回のファンキーなキャラクターは、ユーモアがあって、話し方に癖がありましたね?
ブラピ:僕のアクセントは僕自身の出身地にとても近いから、それにメロディを付けたんだよ。
Q:タランティーノ監督と他の監督の違いはなんでしょう?
ブラピ:映画のセットに入ると彼のエネルギーに満ち満ちていて、いろんな言語が飛び交っているんだ。その中で、お互いの理解を深めていくその体験が、とても素晴らしい体験だったよ。
Q:今回の来日で楽しみにしていることは? バイク事故にあったそうですが、大丈夫でしたか?
ブラピ:日本のバイクメーカーは最高だから、ぜひいろいろ見に行きたいよ。バイクの事故ね。怪我はなかったけど、パパラッチから逃げたらかえってネタになっちゃった(笑)。
また、監督から前代未聞のキャンペーン「面白さタランかったら全額返金しバスターズ」も発表されました。これは11月20日の公開初日から11月23日の祝日までの4日間限定のキャンペーンで、上映開始後約60分の時点で、「面白くない」と判断して途中退場された観客に鑑賞料金を全額返金するというもの。
監督:キャンペーンは日本からの提案だったけど、やってやろうじゃないかという気になったよ。60分で出て行きたい人は、どうぞ出て行ってくれ。後は最後まで観ている人が楽しめるはずだよ!
監督: 脚本:クエンティン・タランティーノ
出演:ブラッド・ピット、メラニー・ロラン、クリストフ・ヴァルツ、ダニエル・ブリュール、イーライ・ロス、ダイアン・クルーガー、ジュリー・ドレフュス、マイク・マイヤーズ、サミュエル・L・ジャクソン(ナレーター出演)
公開:11月20日(金)よりTOHOシネマズ日劇他にて全国ロードショー
公式サイト:http://i-basterds.com/
配給:東宝東和
ジャンル:洋画
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