映画『横道世之介』公開後ヒット御礼トークイベントに吉高由里子と沖田修一監督が登場。吉高「本当に私の好感度を上げてくれた映画だと思います(笑)」

yokomiti0311_01.jpg『南極料理人』、『キツツキと雨』の沖田修一が監督を務め、高良健吾主演、吉高由里子が出演する青春感動作、映画『横道世之介』がただいま全国公開中。
高良健吾演じる主人公・世之介のガールフレンド・祥子を演じ、本作を愛してやまない吉高由里子と沖田修一監督による撮影裏話満載の公開後ヒット御礼トークイベントが、去る3月11日(月)に、都内、渋谷HUMAXシネマにて行なわれた。

yokomiti0311_02.jpgMC:まずは、ご挨拶からお願いします。
沖田:去年の3月11日には、世之介の特殊メイクのカメラテストをしていました。今回、映画が完成し、また、こういった場所でイベントができることに感謝しています。
吉高:平日にもかかわらず、たくさんの方に映画館まで足を運んでいただき、大変うれしく思います。震災から2年が経ちましたけど、まだまだ復興作業が続いているなか、この映画を楽しんで笑ってくださる方がいらっしゃることを嬉しく思いました。高良くんがこの映画のことを「観終わっても続いていく映画」って話していて、その意味が公開日にわかりました。今と対面して戦っていけることは事実なんだなって、みなさんが張りつめた気持ちをリラックスできる場を提供できる作品に携れたなって思います。

MC:本日はいかがですか?
吉高:監督と2人でのトークショーは初めてで、なんだろ〜うこれって思って……(笑)。
沖田:そうねぇ〜、俺も若干気恥ずかしいところがあるね……(笑)。
吉高:わりとお客さんが下だったのね(壇上が客席からやや高め)。どうも高いところからすみません(笑)。
沖田:すみません(笑)。

MC:ずっと愛してやまない『横道世之介』と、また会えたというところですが……。
吉高:サラッと終わるのかなと思っていたら、割としつこくイベントがまたあるっていう……(笑)。
沖田:しつこくって言わない……(笑)。
吉高:でも、嬉しいですね。今、『ガリレオ』という現場をやっていて、パツパツなスケジュールの中で『横道世之介』のことを思い出し「放牧されたような気分でやってたなぁ〜」って、すごくリラックスしてのびのびとやらせていただきました。
沖田:放牧……。「楽しいぞ!」って感じでやっているわけではなく、一生懸命でしたけど、終わってみるとこんな感じで……(笑)。
吉高:クランクインのときは高良くんとはひと言も喋らなかったですけど……(笑)。あれ〜、5年の間に仲悪くなっちゃったかなぁ〜(笑)。お互い緊張していましたね。長崎ロケのあたりから彼は“ポーン”と世之介のキャラクターになったらしいです。
沖田:あるときから高良くんに、なにも言わなくても良くなりましたね。吉高さんも長崎からそんな感じでしたよね。

yokomiti0311_03.jpgMC:監督は爆発力のある女優さんだと、吉高さんのことをお話になられていましたが……。
沖田:こちらで用意した分だけ面白いものが返って来ましたね。洗濯物をたたむシーンが凄く良かった。台本に書かれていない部分がやっているうちに勝手に面白くなっていく。
吉高:祥子ちゃんって「洗濯物をたたまないんだろうなぁ〜」って思いながら、なんとなく四角くたたむみたいな……(笑)。
沖田:そういうことが起こる女優さんなんだなって。
吉高:地雷を踏まないように歩くことが大変です。
沖田:地雷を踏む……?

MC:祥子ちゃんっていうキャラクターはとても可愛いですよね! 劇中の手の振り方は真似をしたくなりますよね。
吉高:この手の振りは監督とお話ししながら……。
沖田:そうそう、皇族の人は横じゃなくて縦に手を振るって聞いて、それで「もうちょっと縦に振ろうか〜」などと話をして、だんだんと面白くなっていきました。

yokomiti0311_04.jpgMC:祥子ちゃんのどんなところが好きですか?
吉高:どんな? なんかパンパンだった(笑)。あんなに丸かったんだなって、後からこの映画を観て思ったんです。すごいコロコロしていて、本当に放牧された家畜のように(笑)、はじける感じで……。好きなシーンがいっぱいありますね。うちわを扇いでサンバ……水飲ませたり……。
沖田:ストローだけ渡して……(劇場でご確認ください).

吉高:でも、私がこうしたら高良くん(世之介)が口を持って来てくれるから……「あ〜、やるんだね〜」って(会場笑。劇場でご確認ください)。
沖田:(映画を観たお客さんから)祥子が可愛い可愛いって言われるから……。
吉高:本当に私の好感度を上げてくれた映画だと思います。ありがとうございます(会場笑)。

MC:どんなところが、祥子ちゃん可愛いって言われました?
吉高:え〜。
沖田:それ自分で言うの?
吉高:ねぇ〜。逆に聞きたいところですけど……。常に世之介さんとウマがあっていない感じが可愛い。

MC:私は、人の目を気にしない“愛まっすぐ”なところが好きですが……。
吉高:ありがとうございます。まあ、私が出ちゃっているんでしょうね(会場笑)。あっ! マスコミさんがいらっしゃるから発言を気をつけないと……(会場笑)。

yokomiti0311_05.jpg吉高:みなさん、何回くらい観にきていただいているんでしょうか?
お客さん:2回……4回……5回……
沖田:すごい。
吉高:すご〜い!
お客さん:6回!
吉高:ろっかぁい〜〜? なんか、セリみたい!(会場笑) もっといる〜?6回で何分?160分が6回……。

MC:「観たよ〜」って周りから言われませんか?
沖田:何年ぶりだっていう友達から「観たよ〜」ってメールが来たりします。
吉高:「吉高由里子は好きじゃないけど祥子は好きだった」と言ってくれる人もいます(会場笑)。この映画を好きになってくれるんやったらいいかな〜。
沖田:微妙な気持ちになりますね。
吉高:なんか、一回揺さぶられる感じはありますけど……。

MC:祥子ちゃんってファッションも可愛いですよね。
吉高:衣装は作っていただいたりもしました。最後の雪のシーンの紺のワンピースが好きですね。『魔女の宅急便』みたいでしょ。飛べない……。
お客さん:飛べるよ、きっと!
吉高:練習したことある〜(会場笑)。また、こんなんゆうたらね、不思議ちゃんとか言われるよね(会場笑)。

yokomiti0311_06.jpgMC:また、吉高さんと映画を作りたいと思われますか?
沖田:それは、もちろん……、まあ……。
吉高:やりたくなかったら裏で言ってください。どっちの好感度も下げますので(会場笑)。
沖田:今後、キャスティングする時には、ぜったい頭に浮かぶだろうなって思います。後は裏で…(笑)。

MC:最後にメッセージをお願いします。
沖田:今日は春の祥子祭りに来ていただきありがとうございます(笑、会場から拍手)。公開されてからの舞台挨拶は、なかなかありませんけど、お客さんとお話ができて嬉しかったですね。『横道世之介』は、まだ公開中で、できるだけ多くの方に観ていただきたいと思っています。みなさんお広めください。
吉高:何回も観に来ていただいているみたいで、それを肉眼で確認できたことを嬉しく思います。公開して2週間くらいですかね? まだまだ、この映画にはスタミナがあります。もっと走りたいです。お友だちや家族や大切な人と観ていただきたいなって思っています。でも、この映画は私が言わなくても愛される映画なんだなって、本当に自信を持ってみんなに「いいよー!」って言える映画です。今日はマスコミさんがいても、割とリラックスした気分でできたと思っています。なので、意地悪なことは書かずにお手柔らかによろしくお願いいたします(マスコミ笑)。今日はありがとうございました。

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原作:吉田修一「横道世之介」(毎日新聞社刊)
監督・脚本:沖田修一
脚本:前田司郎
出演:高良健吾 吉高由里子 池松壮亮 伊藤歩 綾野剛 朝倉あき 黒川芽以 柄本佑 佐津川愛美 大水洋介
田中こなつ/井浦新 堀内敬子 國村隼/きたろう 余貴美子
配給:ショウゲート
公式HP:http://yonosuke-movie.com/
公開:2013年2月23日(土) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
 

©2013『横道世之介』製作委員会