劇團ＳＭ拡場旗揚解散公演！『Secret Mission』銀座のレストランでお芝居!? リラックスして観てほしい！ |

自由奔放に育った王子がついに国王の怒りを買い、国を追放されるところから、物語は始まる。唯一与えられた奴隷を連れ、王子は初めて外の世界を目にし、文化の違う人達と触れ合う。大切なものをなくし、大切なものに気付き、大切なものに傷付いていく……。
様々な国を巡って行く中で、王子の想いは、変化は、何処へ向かうのか――？
果たして、その結末は――？

銀座のレストランで食事とお酒を楽しみながら、演劇を……。旗揚でありながら解散公演という1度限りの劇團ＳＭ拡場。10月23日（火）に、都内吉祥寺で稽古中のメンバーに本作の見どころについて聞いた。

KOI　製作・脚本・演出・出演

19歳から役者を始め、5年前に上京し、それから舞台中心に活動をしています。今回、初めて脚本と演出を手がけました。出演もしています。
私自身、歌うことが大好きということもあって、本作は、ミュージカル仕立てになっています。出演者みんなが、楽しく歌って踊っているところを、観ていただきたいですね。お客さまには、このステージから、元気をもらって帰ってほしい。
5月の下旬から脚本を書き始めて、完成したのが8月の終わりでした。それまで、何度も書き直した、いくつかのストーリーと、違うエンディングがあり、その中から、海神ともっとも良いかたちを検討し、二人で完成させた台本になります。この作品は360度の芝居で、どこから観ても良い絵を観せたいって考えると煮詰まってしまって……。あまりの心労で7キロも痩せてしまったんですよ。楽しかったんですけどね。
演技についてですが、あまり演技指導といったことはしたくないんです。私の解釈と違うところは相談しながら、役者さんの意見を尊重して進めています。役者さん主導ですね。
本番まで後2週間ですが、演出をしながら出演もしていますので、まだ、自分の演技を客観的に判断できていないところが、ちょっと心配ですね。ビデオを撮って、後で確認するんですけど、他の人優先で、自分が後回しになってます。残りの時間をせいいっぱい頑張ります。
今まで、ずっと舞台を演じてきた中で、お客さんというと、どうしても知り合いの役者仲間になってしまっていましたけど、本作は、演劇を一度も観たことがない人に観てほしい――。

海神みなみ　製作・主演

今回、KOIと製作に携り、主演を務めさせていただきます。
文化庁の事業に参加している劇団に客演という形で、小学校や中学校向けのお芝居を5年ほどしています。今でも年間30〜40ステージに出演しています。映像では今年7月に上映された『ザンナ・ビアンカ』があります。ロボツトを操るオペレーター、ファントム役を演じました。
本作は、やりたいことを全部入れましたねって仕上がりになっています（笑）。脚本のベースはKOIが書き、プロデュース部分で私も参加しました。歌あり、ダンスあり、笑いあり、シリアスあり、涙もあるかも……しれない。
私はあまり歌が得意ではないのですが、KOIに「歌って」って言われてしまって。歌うことも大変でしたけど、KOIと私は男役を演じるので、その部分も難しい役どころでした。
小さな自主企画ではありますけど、出演映画『ザンナ・ビアンカ』で共演させていただいた方からの紹介や舞台経験の豊富な馬渡直子さんにも参加していただき、とても良い作品になっていると思います。また、声だけですが、主人公の父親役をベテラン俳優さんにお願いしました。こちらも楽しみにしてください。
お家でテレビを観る感覚で、気楽にご飯食べながらお酒をのみながら、世の中には芝居を演じることが好きな人がいるんだなって……。そんな感じで観ていただきたいですね。

東佑樹　出演

4年前に役者を始め、今回の作品を含め5公演目ですね。今まで、お笑い担当で芝居をして来ました。演出家の方には好きに演じてって良く言われてます。目立つことが大好きですね。養成学校時代は映画のエキストラなどもしていました。
この作品は、個性的な役者が多く、演出を付けるところもありますけど、個性を尊重して自由に演技をさせていただいています。それぞれの味を楽しんでいただきたいですね。
現場で、意見を交わせ、演技しながら作り上げているといった感じです。役の枠から外れて、自由に考えて、そこから構築していく感じです。自由に演技したもの勝ちといったところですね（笑）。
まだ、自分の演技自体は迷走しているところもありますので、その部分を後2週間で、固めていきたいと思っています。
今回は濃い役者が多いので、その部分を楽しみに観ていただきたいです。少し考えさせられる作品ではありますけど、最後はみんなでニコニコ笑顔で帰っていただければと思っています。