異父兄弟のディッキーとミッキーは、ともにプロボクサー。
兄のディッキー(クリスチャン・ベール)は才気溢れるボクサーだが、短気で怠惰な性格から破綻した毎日を送っている。一方、弟のミッキー(マーク・ウォールバーグ)は、真面目な性格ながら才能に恵まれず、一度も勝利を収めることが出来ない。そんなある日、ライバルとの一戦に敗れたディッキーは薬物中毒となり投獄されてしまう。どん底まで落ちた兄の姿、そして断絶する兄弟の絆。二人が目標としていた世界チャンピオンなど、夢のまた夢だと思われた……。しかし、ディッキーは監獄からも弟にエールを送り続ける。そして迎えた兄の出所。ミッキーは兄ディッキーを再度トレーナーに迎え、ふたたび二人三脚で世界の頂点を目指し始めた――。
3月29日(火)、新宿ピカデリーにて公開中の映画『ザ・ファイター』のトークショーが行なわれ、ボクシングを通して見える深い兄弟愛・家族愛が大きなテーマである本作にちなみ、亀田興毅選手(日本初三階級制覇WBA世界バンタム級王者)が登場。映画のストーリーさながら、弟・大毅の試合が控えていることもあり、より一層、映画への思いを語った。
今回の東北関東大震災においては募金活動、震災被災地へ支援物資を贈るなど、自身でもさまざまな活動をしており、本作品の持つメッセージ『大切な人の支えがあってこそ乗り越えられるものがある、どんな困難なときも上を向いて頑張ろう』にもつながることから、熱い熱い舞台挨拶となった。
実在の兄弟ボクサーの強い絆を描いたこの作品、共感されたところはありましたか?
亀田:自分もボクシングやってて、弟もやってて、特に4月2日(土)に弟の大きな試合があって、それに向けて俺は兄貴として何が出来るか考えてやってる。この作品の兄が弟のためにアドバイスするところなど、とても感情移入することが出来た。自分が試合するときより弟が試合するときのほうが緊張するし、試合してない俺のほうが汗ボトボトになってる。ただ、映画ではお兄ちゃんはチャンピオンになれへんってところは違うけどな(笑)
この作品は家族の大切さがテーマですが、亀田選手にとって家族とはどんな存在ですか?
亀田:家族がおれへんかったらここまで来てなかったと思うし、強い絆で結ばれているから、やっぱり大事だと思うし、家族みな仲良くやることがいちばんかな。
ここで、日本へのエールを送るために亀田自身が書いたボードが運ばれて……(上記写真)
亀田:震災で苦しんでる人もいっぱいおるなか、やっぱり『絆』。家族だけじゃなく、被災地に物資を贈ったり、日本のみんながひとつになって、強い絆でむすばれたらもっともっと大きいことができると思うし、だから漢字ひと文字で『絆』と書かせてもらいました。
今、東日本が落ち込んでるけど、西日本は元気やから、俺は5月7日(土)に大阪で初の防衛戦があるんやけど、そのときは大阪からね、何かみんなで元気を届けられたらなって思ってます。
その後の囲み取材では……
亀田家は三兄弟ボクサーで映画とは多少違いますが、兄弟の団結力って試合には出たりしますか?
亀田:リングに上がったら一対一やからね! 三兄弟だけど、三対一で戦えへんからね(笑)。でも大毅がこれだけ練習するんやったら俺もこんだけやらなあかんなとか、対抗意識みたいなものはある。いちばん下の和毅も「お兄ちゃんがこんだけ練習するなら、俺はこんだけやる」って張り合って来るから、こっちはしんどいものもある。
本作のようにゆくゆくは亀田一家も映画になったりしますか?
亀田:それは俺は知らんわ!
もし、映画化されたら興毅役は誰が?
亀田:誰がやるんやろ?……自分でやろうかな(笑)。
監督:デヴィッド・O・ラッセル
出演:マーク・ウォールバーグ、クリスチャン・ベール、エイミー・アダムス、メリッサ・レオ
配給:ギャガ Powered by ヒューマックスシネマ
公式HP:http://thefighter.gaga.ne.jp/
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