「何度も病気をして、どうしてそんなに元気なのか?」って、よく聞かれます。だったら本にして少しでも皆さんに夢と希望と勇気を与えたい! 僕の仕事は皆さんが寂しいとき、悲しいとき、少しでもそれを忘れさせてあげること。歌であれバラエティであれお芝居であれ、それが僕の使命。そういう気持ちでこの本を書かせていただきました。
1回目のときはショックで泣いたりしましたけど、早期発見をすれば99%大丈夫ということが勉強や経験でわかっていましたので、みなさんにも教えたいなって思いました。
検査を怖がって亡くなった友人もいました。同じ病で苦しんでいる人に早期検査、早期発見していただければと思って書きました。
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『二流の芸能人が、何度がんになっても笑って生きている理由』(講談社)の出版会見が都内で行なわれ、著者の俳優・黒沢年雄が2度目のがんを克服していたことを明かした。
黒沢さん、2回目を告知された時の心境は?
黒沢:信じてもらえないかもしれないけど、「デキモノができたから取ってもらえればイイか」って、そんな感覚です。3年ほど前、血尿にビックリして知人の医師に相談しました。すぐに検査して、じゃあ明日手術しましょっ、て。手術後5日で退院して7日目から普通に働きました(笑)。2度目は盲腸よりも怖くなかったですよ。
なぜ2年間公表されなかったのですか?
黒沢:最初のときに公表したら、「あいつ使って大丈夫なのか?」と思われ仕事がなくなってしまったからです。
明るく、笑って生きて行ける、それはなぜですか?
黒沢:明るく生きないと損じゃないですか! 人生、幸せになるも不幸になるもすべて自分自身だと思っています。楽しく生きていれば病気も逃げていくと思いますし、1日1回大きな声で笑うとやっぱり健康にもいいでしょう? だから、嫌な話は聞かない、嫌な人の前に行かない(笑)。これがいちばんイイね!!
病気のサインを見逃さないアドバイスをお願いします。
黒沢:これは、僕の経験から言いますと……『運』です(キッパリ)!
え、運ですか?
黒沢:すべては『運』です(断言)。それは早期検査、早期発見ということでいいですね(笑)。
その後、1回目のがんに関する経緯や専門的な話がなされ、集まった報道陣にも「(がんは二人に一人の割合で発症するデータから)あなたと私、どちらかがガンになる。『おかしいな?』と思ったら治療は簡単ですから、ぜひとも一回検査に行ってみてください」と熱い言葉をいただきました。
本書は2度のがん告知を受けたにもかかわらず、笑って生きて行ける秘訣自身のハチャメチャな人生を語った自伝的小説。詳しくは「勝手に読書録」にて。