第3回 バンド編 VAN HALEN――憎き”アメリカのヨッちゃん”にホレた夜

ikkieの音楽総研、第三回目は満を持して(?)登場の「VAN HALEN」でございます! そう、大ヒット曲『Jump』でよく知られている、あの「VAN HALEN」ですよう。

きっかけは「DURAN DURAN」なんですよ。
俺がロックに目覚めた当時、音楽雑誌の人気投票でダントツの人気を誇っていたのが「DURAN DURAN」。パート別の人気投票なんかでもメンバーみんなが当然1位だった……ことは、これが実はない。ジョン・テイラーをはじめとするメンバーがみんな1位なのに、ギターのアンディ・テイラーだけは毎度4位ぐらい。アンディが大好きだった俺が腹を立てつつ「じゃあ1位は誰や!?」と確認すると、そこには「VAN HALEN」の天才ギタリスト、エディ・ヴァン・ヘイレンの名前がいつも載っていたのです。


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「VAN HALEN」?
「DURAN DURAN」なんかのイギリスのニュー・ウェイヴに心酔していた俺としては、「VAN HALEN」のような、アメリカのうるさいハードロックには興味がありません。なので、そのころの俺はまだエディのことを知らなかったんですよ。「このヨッちゃんみたいなんは誰や? 全然カッコよくないやん!」って記事の写真を見て思ったんだけど、それでも「アンディを抜いたヤツ」ってことで、少年ikkieはエディのことを詳しく調べてみることにしました。偵察ですね。そうすると当時大ヒットしていた『Jump』や、マイケル・ジャクソンの『Beat It』でギターを弾いている人だということはわかったんだけど、写真を見る限りではやっぱりアンディの方がカッコいい。なのにいつもギタリスト部門の1位はエディ……。これはやっぱり音を聴いてみないと、ってことで、さっそく図書館で(時代を感じますね)聴いてみたのです、「VAN HALEN」を。

で……聴いてみてびっくり!
しゃべったり叫んだりするだけなのになぜかかっこいいヴォーカル、ハードな曲に乗るキャッチーなコーラス、うるさいドラム……そして何よりもエディ・ヴァン・ヘイレンの凄まじいギター!
「VAN HALEN」はそりゃあカッコいいバンドだったのです。レコードを聴き終わるころには、他のバンドには出せないであろう、あの能天気かつ野蛮なグルーヴにすっかり魅せられてしまっていました。そして、エディの1位は当然か・・・と納得していましたよ。
……それにしても、それまでは暗い曲ばっかり好きだったのになあ。不思議なもんです。ニュー・ウェイヴのバンドにはない、男臭さにグッと来たのかな?

「VAN HALEN」に出会って以来、俺はよりハードなバンド、よりギターがカッコいいバンド……、と、どんどんと深みにはまっていきました。そのなかでいろんなバンドを聴き、もっともっと好きなバンドにも出会うんだけど、それはまたいずれ。「VAN HALEN」は間違いなくハードロックが好きになったきっかけのひとつです。聴きまくって、一生懸命コピーしたっけなあ……。青春の1ページです。わはは。

さてさてそんなわけで、今回紹介する動画は、数ある「VAN HALEN」の名曲の中でも、俺が特に好きな『Hot For Teacher』です! この曲を聴けば、俺が言う野蛮な感じがよくわかってもらえるんじゃないかな? リズムがダッカダッカダッカとハネるこの感じ……これぞ「VAN HALEN」!
冒頭のドラムやギターソロもすごいけど、とにかくリズムギターとバンドのグルーヴを感じてください。この魅力を知ってしまったら最後、ポップスや歌謡曲が物足りなく感じちゃうはず。聴き終わった後にはあら不思議、ハードロックが好きになってるはずですよ。

えっ? ギタリスト部門の2位と3位は誰だったかって?? 誰だったかなあ……?