in平和島 舟券よりも食いメイン? 究極の「煮込み」がここにある

3月20日 東京都大田区 ボートレース平和島

2013年に入ってから、長期出張はいっさいナシ。3月は、名古屋、福岡、児島(岡山県)と単発で訪れたものの、バクチメシを味わう時間はなし。岡山市内の行きつけである「べんがら酒場」で飲んだくれることが唯一の楽しみだったが、なんたることか、満席で断念せざるをえないのであった。消化不良である。
ボートレース界では、ビッグレース戦線が開幕した。SG総理大臣杯である。もちろん、1週間毎日、レース場へと馳せ参じたたわけだが、これが自宅から徒歩10分のボートレース平和島。ハッキリ言って、“通勤”である。

たしかに旅情はまったくない。『BOATBoy』の相方である畠山直毅も自転車通勤で、仕事を終えてレース場を出るときには毎日、「寂しいねえ……」と呟き合ったものだ。ビッグレース取材は出張、というのがほとんどだから、その点で物足りなさがあったのは否定できない。

しかし! バクチメシ的には平和島通勤は大歓迎! なのである。我々は通勤でも、首都圏以外の方が平和島を訪れる際には“旅打ち”ということになるので、ぜひ知っておいてほしい。平和島は究極のレース場グルメが存在するのである!

「煮込み」である。モツ煮込み、である。


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珍しくない? たしかによくあるメニューである。ボートに限らず競馬や競輪においても、鉄火場では定番と言っていい。だが、平和島の煮込みは特別なのだ。ハッキリ言って、これほどの煮込み、街の居酒屋などでもお目にかかったことがない。この煮込みを知って以来、畠山と僕は飲んだくれる際に煮込みをまったく注文しなくなった。平和島の煮込みにノックアウトされて以来、ただの煮込みにはまるで魅力を感じないのである。


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そしてごはんと香の物が付いて「煮込みライス」

平和島の場内には食堂がいくつかあり、どの店舗も煮込みは看板メニューのひとつとなっているが、僕らが崇拝するのは「さざなみ」という食堂の煮込みである。見た目はコッテリどころかゴッテリとしたこの煮込み、コクは深く、しかししつこくはなく、すなわち後を引く味わいで、モツにも癖がないから女性にでも食べやすい。本来であれば酒が欲しくなるところだが、仕事で訪れる際にはそうはいかないから、「煮込みライス」を注文する。これがまた最高の定食で、毎日食っても飽きないのだ。僕のお気に入りは、ライスと煮込みを半分ほど食べ進めたあと、おもむろに煮込みをライスにぶっかけてしまう“煮込み丼”。汁がまたなんとも言えず飯に合うものだから、何度食べても腰が抜けそうなほど幸せな気分になれる。いや〜、そんなこと書いてたら、また食いたくなってきたぞ。というわけで、明日は平和島ボートというより「さざなみ」に行こうかなと画策している次第だが、おかげで舟券もがっちり買ってしまい、たっぷり負けることになるんだろうな。本来、煮込みライスで700円だが、私はいったいいくらの煮込みを食うことになるのだろう……。


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こちら大森駅前の祭寿司。
次回はお寿司の写真を頼みます、編集長!
「ふたりで合計21杯ビール飲んだことありました」(担当談)

レースが終わったあとの宴会は、僕にとっては地元飲み。かつての大森には魅惑的な店がけっこうあったのだが、今ではチェーン店系に押されてやや面白味の薄い街となってしまった。それでももちろんお気に入りはあって、なんといっても「祭寿司」は舟券で勝った際の(あるいは誰か奢ってくれる人がいるときの)定番である。新潟の知人が寿司を食うときにはわざわざやってくるほどで、それほど高い値段ではなく、絶品の寿司や肴に出会える名店だ。本稿担当の松本とも何十回も通ったものだよなあ、松本よ。ただし、総理大臣杯中はついに一度も足を運べなかった(舟券で勝てなかったもので)。というわけで、明日の「さざなみ」行きではそのリベンジを果たし、夜には祭寿司で酒を浴びる決意である。

※次回は5月10日に公開です。平和島・SG総理大臣杯の模様は4月11日発売の『BOATBoy』にて。また現場からのほぼリアルタイム更新が華麗に復活、『BOAT RACE ビッグレース現場レポート』は4月15日からびわこ・GI名人戦をお届けします!
ご本人さま登場のインタビューもよろしく!