vol.10 LINDEN

【LINDENさんに7つの質問】


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Q1:いくつもの肩書きがありますが、メインで活動しているのは?
今一番がんばりたいのは作詞家としての仕事です。キャリアが一番長いのは、ボーカリストですね。映画ライターとしてのキャリアは4年ほどで、最近は記者会見や試写会にたくさん行っています。生で俳優さんの声を聞けるのが楽しいですね。その時は、写真も撮っています。

Q2:音楽を始めたのはいつ頃から?
父親がエルビスプレスリーが好きだったので、生まれる前から聞かされていました。母親は演歌が好きで、それも胎内で聞きながら大きくなった感じですね。小学生の時には詩が好きで、黒田三郎や中原中也を好んで読んでいました。小学生らしい内容ですが、ポエムも書いていました。

中学校に入ってから歌が好きになって。家でエルビスの曲を歌うのが楽しみでした。高校ではバンドを組み、ボーカルを担当しました。父親がジャニス・ジョプリンをコピーしろとテープをくれたので、英語はできませんでしたが、日本語の歌詞を勝手に乗せて歌っていました。

 


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Q3:音楽を仕事にしたきっかけは?
音楽が好きだったので、テレビでやっているアマチュアバンドのオーディションなどに応募して、高校の時に地方テレビに出演したのが最初のきかっけです。ディナーショーで演奏するチャンスもあり、がんばってクリスマスナンバーなどを英語で歌えるように勉強しました。
その後、バンド仲間やファンが、東京に出ろと言うので、やれるところまでやってみようと決心しました。東京に出てきましたが、つてはまったくなく、半年何も得られなかったら帰ろうと思っていました。 そんな時、地元でお世話になった音楽系の事務所から、仮歌の仕事をしないかと誘われました。仮歌というのは、曲のプレゼンをする時にクライアントに聞かせる歌のことです。もちろん、お受けしました。自分の声がヘッドホンから聞こえてくるのが、面白かったですね。

Q4:最初はどんなお仕事をしていたのですか?
しばらくは仮歌の仕事をいただけました。そのうち作詞のコンペがあるので声をかけられ、応募してみたら即採用。もちろん、無我夢中に作りました。その後も作詞や仮歌の仕事を続け、コーラスごと本番で採用されることもありました。営業っぽいことはしませんでしたが、稲森寿世さんのセカンドシングルを競作で作詞をするなど、たくさんの依頼をいただきました。
その傍ら、勉強するために、えりも岬の作詞を担当した作詞家さんの作詞講座に参加したりしました。


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Q5:作詞はどのように行うのですか?
曲が先にできていて、詩をはめこんでいきます。先に生まれたメロディが持っている言葉を探し出す作業が作詞家の仕事だと思っています。曲と詩の「イタコ」のような役目です。曲そのものに自分がなるという作業とも言えます。
最初は、何を書けばいいんだろう、と悩むのですが、そのうち「ふっ」と降ってくる感じです。一度歌詞が降ってくると、大量に思い浮かぶので、まとめるのが大変です。無からカオスになって、カオスから整理するスタイルは今でも変わっていません。
歌詞は憑依された状態で書き、ポエムは書きたいときに書きます。作詞をしているときは、叫んだり喘いだりしているので、人に見られたら救急車を呼ばれてしまうかもしれません。いつも、できあがったものを見ると、本当に自分で書いたのか、と驚きます。

Q6:映画ライターとしての活動は?
小さい頃から映画が好きで見ていました。東京に出てきてからは、1日に2〜3本見ていたほどです。昔の作品よりも最近の映画の方が好きで、SFやサスペンスが中心です。最初、映画の感想を自分のホームページで書いていたら、雑誌の編集者から声をかけられたのがきっかけです。『君に読む物語』の試写会に行って、200字くらいでレビューを書きました。

その後は、mixiの映画ライター募集などに応募して、紙媒体で書かせてもらうようになりました。今は、ウェブ媒体などでも書かせていただいています。 「思いっきり個性を出して!」とのオスミつきで「あそびすと」の「シネマピア」でノビノビ書かけるのは楽しい。いい作品に巡り会えると、生きててよかったな、とすごくうれしいです。


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とある結婚式の2次会で、
素晴らしい歌を披露してもらいました!

Q7:今後の予定は?
作詞の仕事に力を入れようと思っています。今まで、けわしい崖を一所懸命よじ登っていて、やっと平らなところに出たという手応えを感じています。1ステージをクリアしましたが、次のステージが荒涼とした荒れ地で目的地さえわからず、戸惑っているところです。引き返そうかどうか迷いましたが、のたれ死んでもいいから、行けるところまで行きたいなと思っています。
ボーカリストとしては、オリジナルを歌いたいという気持ちが強いので、「マイスペース」で公開している曲を増やしつつ、今作っているシューゲイザーっぽい曲を完成させたい。また、iTunes Music Store(※iTunesが自動的に起動します)や着うたが売れればいいなと。
映画ライターとしては、あそびすとのゲストコーナーに名前が載るようになればいいですね(笑)

 

 

取材を終えて—


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 稲森寿世さんの作詞も担当する作詞家さんで、ボーカリストで映画ライター。コケティッシュな雰囲気で、笑顔を絶やさない人でした。実際に歌を聴きましたが、もの凄くうまい!当たり前ですが、歌えない私としては、透明感のある優しい歌声に感動です。
最近の作品でオススメの映画を聞いたところ、『ゾディアック』『クローバーフィールド』『サンシャイン2057』『ミスト』という答えが。超バッドエンディングで、捉え方によってはやや救いあり、という作品ばかり。2時間ほどのトークでは、LINDENさんの全貌は明らかになっていないようだ。

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【プロフィール】
LINDEN
作詞家であり、実力派のボーカリストであり、フットワークの軽い映画ライター。映画のマイベストは『コンタクト』『光の旅人』『アリーテ姫』『ドッグヴィル』『ギャラクシー・クエスト』。
ご存知「シネマピア・あそびすと」のメインライターとして大活躍!

LINDEN TREE
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