先日14日は、『忠臣蔵』にて浅野家浪士四十七士が吉良上野介義央邸に乗り込んでいった討ち入りの日。主君・浅野内匠頭長矩の無念を晴らしたわけだが、法理論的には浅野長矩の即日切腹も御家断絶も、テロリストでしかない浪士たちの切腹もすべて至極真っ当というおもしろい(つまらない?)論もある。まあ、それについてはまたいずれ(一年後?)。
泉岳寺最寄りの泉岳寺駅。
乗り入れているのは都営地下鉄浅草線と……
さて、その主君と四十七士が眠るのが品川の萬松山泉岳寺。毎年討ち入りの日と春には「赤穂義士祭」も行なわれ、多くの観光客で賑わっている。
この泉岳寺の最寄り駅は文字通り「泉岳寺駅」で、西馬込←→浅草を走る都営地下鉄浅草線が運行されているが、忘れてはいけない電車の始発駅でもある。そう、これが京浜急行電鉄(京急)だ。
羽田空港までの直接運行に加え、成田空港とも直通運転(都営地下鉄浅草線と京成電鉄に相互乗り入れ)があることから、首都圏在住者にはおなじみの“赤い電車”京急。そんな京急のメインターミナル「品川駅」から隣の泉岳寺駅までは、都営地下鉄浅草線内の路線かと思いきや、泉岳寺駅までは京急線内なのである。つまり、京浜急行本線は泉岳寺駅から品川駅を通り、浦賀まで到達する路線となる。ただし、京急内の起点(対義語は“終点”であり、京急本線は浦賀)は品川駅に設置されていることから、京浜急行本線内の営業キロ数表示は品川駅から終点の浦賀までは加算、逆の泉岳寺駅までは減算(−1.2キロ等)で表示されている場合が多い。
ちなみに、泉岳寺はお寺だけでなく、京浜急行本社のお膝元でもある。わけあって一度本社を訪問したことのある筆者は、泉岳寺駅の改札で道を尋ねると、示された道が駅直結の通路だったのを覚えている。