第13回 邦楽編 THE ALFEE――♪燃え上がれ俺と姉ちゃんのコンサート行きレジスタンス

前回から始まりました邦楽編、今回は「THE ALFEE」(以下アルフィー)でございます!
「え、アルフィー?」って思ったあなた! ikkieはハードロック好きだろ?って思いましたよね? でも、実はハードロックファンには“隠れ”「アルフィー・ファン」が結構いるんです。なぜ“隠れ”なのかは……察して(笑)。

俺がアルフィーの存在を知ったのは小学生のころ。『メリー・アン』をザ・ベストテンで見たのが最初かな。カッコいい曲だな、とか思ったのは覚えてるけど、その時点ではそれぐらいの感想……。しかし、ここでまた、二番目の姉の登場です。姉が「アルフィー」に夢中になるわけですよ。「高見沢さんカッコいい!」と。で、テレビに出てると必ず観てるし、レコードも知らないうちに聴かされてるし、気が付けば俺も洗脳(?)され、アルフィーでコンサートを初体験……。俺がいちばん影響を受けてるアーティストって、実は姉なんじゃないかと(笑)。

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まあ、そのころはもう洋楽を聴き始めていて、バンドやギターが気になって仕方がなかった時期だったから、興味を持ったのは当然だったのかもしれないけど。あの当時、テレビであんなにギター・ソロを弾く人って、あんまりいなかったし。そういえば、高見沢さんが「テレビ用に曲を短くアレンジしても、ギター・ソロはカットしない」って昔のインタビューで言ってたのを最近になって読んだんだけど、感動したなあ。芸能界にいても魂はロックだ!って感じだったのかな……。当時、そんな高見沢さんを見てギターに目覚めた人も多かったんじゃない? 俺もテレビに出るときは見習おう。予定ないけど。

さて、その高見沢さんですが、ハードロック/ヘヴィメタル(以下HR/HM)好きでよく知られています。特に80年代当時は、使ってるギターだったり、衣装だったりがHR/HMっぽくてね。甘いルックスと相まって、へヴィメタルの貴公子!って感じで、ロックに目覚めたばかりの俺の目にはとてもカッコ良く映ったし、憧れたものでした。今はどうかって?  えっと、あの、50歳過ぎてもあのスタイルってとても凄いと思うんですが、えーと、あの、やり過ぎ……ゲホッ。いや、今でも尊敬してます。ほんと。だってね、アルフィーの曲は、印象に残るポップなメロディラインに、ハードなギターサウンド……、これいつも俺が言ってる好みにぴったりでしょう? 他にもアコースティックな曲やバラードも魅力たっぷりだし。そして高見沢さんだけでなく、桜井さんの迫力ある歌声や、坂崎さんの天才的なギターテクニック。アルフィーって凄いバンドなのに、凄く過小評価されてる気がするんだよねえ。

そうそう、俺のコンサート初体験のことも。そのころの俺は中学1年生で、もうギターを手に入れて、バンドの真似事も始めてました。コンサート(ライヴ)も観たくてたまらなかったけど、文化祭のアマチュアの演奏ぐらいで、プロのバンドは未体験。これ、実は親に「コンサートは高校生になってから」と決められてたからなんだけど、当時中三だった二番目の姉が「アルフィーだけは絶対観たい!」と、この決まりを破るわけですよ。そうなると当然「俺も行く!」となりまして。三人姉弟の中で律儀にこの決まりを守ったのは一番上の姉だけ。下に行くにつれ、いろいろ規制がゆるくなるもんでね、上の姉には悪いことしたな……といまさらだけど思ったり。

さて、その人生初のコンサートですが、とにかく音の大きさにびっくりしたっけ。アルフィーって、実はHR/HM顔負けの激しい曲もたくさんあって、いま考えても音はでかいし、客席の盛り上がり方も尋常じゃない。俺も皆と一緒に拳を振り上げ、頭も振りまくりで、翌日は筋肉痛と耳鳴りに悩まされました(笑)。で、あの日は客席のあまりの盛り上がりにアンコールがなんと四回! メンバーが「金沢、ほんっとに最高だね!」と言ってくれたのを覚えています。四回目のアンコールが終わっても誰も帰らないので、高見沢さんが終演のアナウンスをして、ようやく観客も帰り始めたという……。いままでほんとに何度もいろんなアーティストのコンサートを観てるし、自分でもやってるけど、あれを超える盛り上がりって経験ないかも……。

初めてのコンサートがあの日のコンサートだった、というのは俺にとって凄く大きい。音楽ってこんなに楽しいんだ、こんなにたくさんの人を楽しませられるんだ!ってことを身をもって感じられたんだもの。そうだ、あの日のコンサートで感じたような想いを、俺が皆に感じさせてあげる! それを俺は人生の目標としてたんだった。それはきっとまだ出来ていない……あきらめねーぞ! おお、いつになく熱いな、俺。

最後にお勧めDVDを。懐かしくて、ビデオで持ってたのを最近買い直しました。俺がいちばん好きだったころのアルフィーの魅力満載。聴かず嫌いは損だよ!