学会は出会いの宝庫、というのは事実であります。なんたってたっくさん人が集まるわけですから!
私のプロフィールにあるとおり、私の勉強してきた学問は日本語で保存科学と呼ばれています。英語ではConservation(コンサベーション)。簡単にいうと歴史的価値のある物を保存するための方法を研究する、ということです。たとえば鉄で出来た物は放っておくと錆びちゃいます。だからサビの原因になる物質を取り除いたり、金属の強度を補ったりしてまた次の世代へ受け継がれるようにするというわけです。
私の担当教官……
今回の学会、私の出身大、カーディフ大学で行なわれたのでまさにホームゲーム!(なんじゃそりゃ……)3日間楽しみ尽くしました!
初日は夕方から、まず学会が不慣れな学生および新米社会人のための「新人飲み会」!
そして学会開催を宣言するワインレセプション
ウェールズの首相(話がややこしいのですがイギリスは四つの国によって成り立っているとお考えください)とマスコミ関係者も迎えて皆ポッシュにきめました!
ちなみにワインレセプションの会場は
ウェールズ国立博物館
新人まとめ役の姉御。
ボランティア先の上司でもあります
次の日からポスターと口頭による発表も行なわれ、この日の夜はお城でビュッフェディナーが控えるなか、今日もあります新人飲み会ー。
あら、気がつけば単なる飲み会ネタのようなんですが(まあ半分くらいは真実)、学会は深刻な問題に取り組んでいました。この不景気な世の中、経済や産業と直接関係のない学問はやはり苦しいもので、大学のコースも、設備等にお金のかかるため運営が難しく、評価の高かったところがいくつも閉鎖になっているんです。学ぶところがなければ技術を持つ人もいなくなってしまいます。
今回懇親会や学会発表ではこの状況を打破すべく我らがカーディフ大学や、スコットランドのグラスゴー大学などがリードを取って新しく勉強できるコースを新設すると同時に、保存という学問や仕事がどこでどんなふうに行なわれているかを対外的に広める試みをいろんな機関が始めていることが紹介されました。
この学会中、この業界でバリバリ働く皆さんにお会いして、やっぱりこの世界で仕事するぞー!とやる気も一新できました。
充実の3日目も最後の閉会後はパブで深夜まで飲み会でしたとさ……