好きな具材をほうりこんで「お好み鍋」

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これだと普通の鍋ですよね
「寒いねえ」「こんなときは鍋だよね」「いいねえ、鍋パーティー。やろうやろう」
仲良しのYちゃんRちゃんと私。
「やるなら闇鍋にしようね」とYちゃん。
「ヤミ鍋?」
闇鍋ってあの、なんでもかんでも入れて、真っ暗闇で食べるあれ?
「闇鍋、楽しいサー♪」
沖縄出身のYちゃんちは大家族。結婚してもみんな近所に住んでいるから、よく家族で集まってパーティーをする。闇鍋もその中のメニュー。
「こないだはネーネー(お姉ちゃん)のひとりが鍋に大福を入れたんだよねー」
半ば溶けて鍋にあんこが広がって(あまり考えたくない・汗)、
「でもおいしかったサー♪」
というYちゃん。
恐る恐る顔を見合わせる私とRちゃん。
怖いけど、もしかしたら新しいテイストに出会えるかも?

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やっぱり鍋はこたつでね
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さ、できあがりました
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ん。んんっ?
なんにせよ、楽しいことが大好きの仲良し同士。Rちゃんのひとり娘Mちゃん(7歳)も一緒に、金曜の夜に私の部屋に“各自好きな具材を持ち寄る”ことにした。
材料を、洗って切って、鍋に入れる。
「にんじんは何切り?」「適当、適当」
「ねぎは庭から取ってきたよ」
「えっ? 庭でねぎ作ってるの? すごーい」
違うって。泥ねぎ買ってきて根っこのとこ埋めてるだけだってば。
豆腐、豚肉、ソーセージ。
「やっぱ魚介でしょ」おっと甘塩鮭の切り身がどかどかと。
さらに、太っ腹のYちゃんちからの差し入れは冷凍のブラックタイガーがごろごろ。背わたを取って鍋にぽんぽん放り込む。
「まだまだあるよ」
今度はホタテ。なにやら豪勢な闇鍋になってきたわ。
「冷凍うどんも持ってきたから鍋の最後はこれで締めようね」
「ねえYちゃん、ほんとにおうちの人に断ってきたの? もしかしてフリーザーのものみんな持ってきちゃったんじゃないでしょうね?」
「大丈夫大丈夫。まだまだいっぱいあったから」
「そう?」
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おいリンゴだよリンゴ
大家族の冷蔵庫は、単身生活(夫は大阪在住)の私にはまったく想像がつかない。
「ねえ、トマト入れようよ。最近流行ってるんだって」とRちゃん。
「いいよ、何入れても」(ほんとに美味しいのかな?)
「このキムチ美味しいよ」
「辛いもの入れてMちゃんだいじょうぶ?」
「あーでもこれ、そのまま食べたーい」(大量のつまみ食い発生)
「あたしも食べるー」Mちゃん、パクパク。
「……Mちゃん余裕で食べてるじゃん」
「デザートにリンゴあるよ」
「どうせならリンゴも入れちゃえば?」「えっ?」

出来上がりは思いのほか美味しかった。ヤミ鍋というには美味しすぎるから、各自が勝手に好きなものをいれる「お好み鍋」と命名。うるさい決まりごともなく、お互いの味覚と好みを尊重しあう、なんとも素晴らしい鍋。もう少し冒険してもよかったかな?

20代と30代と40代(プラス7歳)の“ガールズトーク”も愉快だった。異年齢集団の私たちも「お好み鍋」の中身みたいに、それぞれがぐつぐつ美味しい味を出していたのかもね。