メディカルアロマテラピーをもっと広めていきたい!大工原忍インタビュー

daikuhara01.jpg“メディカルアロマ”を学び、インストラクター資格を取得後、メディカルアロマを主とした株式会社エクサスコーポレーション設立。以後、スクールやサロンを開設、講演、執筆活動、コンサルティング、アロマ商品の開発など幅広い活動をみせる大工原忍さんにメディカルアロマの魅力について話を聞いた。

daikuhara02_d.jpg今、アロマというと、芳香やリラクゼーションのマッサージをイメージする方が多いと思われますけど、「メディカルアロマテラピー」とは、すべて科学的に分析されていて、治療特性があり、フランスやベルギーでは、医療と分類されていてます。アロマのエッセンシャルオイル(精油)を飲んだり、座薬として使用したり、塗ったりしますが、簡単に説明すると“代替療法”という植物療法のひとつです。

フランスとベルギーでは一部、保険医療として、西洋医学的な医療とフィトテラピー(アロマだけではなくハーブ療法なども含むすべての植物療法)のどちらかを選べるようになっています。

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★肺の奇病にかかってしまったことが、アロマを深く学ぶことに

30歳を過ぎたころ、空気中にある常在菌が肺に入ってしまうという奇病にかかってしまいました。この病気に対する薬がなく、別の薬を飲んで対応していましたが効果はなく、ただ副作用に悩まされる日々を過ごしていました。症状は、両方の肺が機能しなくなるところまで悪化してしまい、いろいろと試している中、以前から勉強をしていたアロマを使ってみることに……。

私の体にはそれが良かったのか、その後、徐々に体調が良くなりました。おかげさまで、今ではすっかり元気になりました。自然療法のほうが自分にはあっているのかなと思いましたね。そういったこともありアロマについて前よりも興味を持ち、もっと深く勉強をするようになりました。その後、フランスに渡り、現地の薬剤師の方から本場のメディカルアロマの勉強をさせていただきました。帰国後、メディカルアロマをもっといろいろな人に知ってもらいたいという思いもあり、スクールを開設しました。

スクールでは精油の作用を体の仕組みと照らし合わせながら、化学的な面からも勉強したり、していいこと、してはいけないことなど、実際の生活に役立つアロマを学んでいきます。

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★精油は、植物の種類によってタイプが違います

便秘の酷い方にはバジルのアロマを薦めします。普通にバジルを食べるよりも精油は濃度が濃い。ほとんどの精油が水蒸気蒸留法(図参照)から、植物の良い成分を抽出します。上部が精油で下部がハーブウォーターになります。

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最近悩む方が多い女性ホルモン系の問題では、クラリセージは生理不順やPMSというイライラする症状の女性にお薦めですね。ラベンダーは火傷、傷、虫さされなどに良いと昔からいわれています。植物の種類によってお薦めするポイントが違ってきますね。私のところでは、フランスの医療機関で扱われているメディカルグレードの精油を使用しています。

精油は、実際には100種類以上はあるかと思いますが、その中から60種類ほどを選んで使用しています。

この時期は、花粉症にお薦めのアロマのセミナーをよく開催します。花粉症には精油をスプレータイプにして使用します。夏には虫除けタイプのセミナーですね。昨年は、小学生を対象に「植物と戯れましょう」という講座を開きました。「植物はなぜ匂いがあるのか知ってる人は〜?」みたいな感じで、楽しく学習して、最後に虫除けスプレーを作ります。夏休みの自由研究にもなり好評でした。 

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後は……モテるアロマとか(笑)。「クレオパトラは実は美人ではなかった!」という説があります。ダマスクローズの精油には一滴で約100個分の花を使ったりするものもありますが、ダマスクローズというバラをクレオパトラが大好きで、歩く時に花をまいたり、お部屋に男性を招くときには膝丈までバラで埋まっていたり、浴槽に浮かべたりと、その香りを好んでいたと伝えられています。ローズには崔淫作用があるといわれていて、媚薬効果でしょうか、男性がクラッときます(笑)。「モテる講座」と題して、リップクリームを作ったりしています。

daikuhara06.jpg★プライベートサロンでは、症状に合わせた精油選びを

サロンに来られる方は、肩こりや腰痛の方が多いですね。そうすると血管拡張、血液流動化、うっ滞除去、鎮痛作用など、その方の症状に合わせカウンセリングしながら精油を選びます。ホテルなどで行なわれているのマッサージでも精油の濃度が1パーセント未満というところが多い中、最大で4パーセントのものを使って、リンパの流れをよくしています。

daikuhara12.jpg★香りや美に特化したシェアハウス

きっかけは、香りや美に特化したシェアハウスが今までなかったので、そんなシェアハウスを作りたいという考えから始まりました。私がコンセプトとして考えたのは、アロマだけではなく、ここに来たら女子力が上がって、香りや美について集まった仲間で意見交換ができたりする場にすることでした。

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また、私はスクールを開いていることもあり、その生徒さんが独立するときに、たとえばマッサージ室を完備できるような部屋を借りることなど困難な現実を見てきていますので、そんな人たちのために“サロンが付いていて、セミナーも開けるようなシェアハウス”があれば、とも思いました。

また、遠方から3カ月限定などで資格を取りに上京される方には無駄な出費をかけずに短期で借りられるシェアハウスという考えで、1階にはベットも備え付けられています。南仏をイメージしたデザインなど、小物まで細部に渡って美を意識してコーディネートしました。女性が過ごしやすいようにビューティールームには、スチームサウナ付き浴室・ナノケアスチーマー・ヘアアイロンなども完備しています。ぜひ、素敵な女性たちに利用してほしいですね。

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★多方面に渡るコラボレーション

美容や健康だけでなく、いろいろな業種やジャンルとコラボもしています。

100%天然精油を使用したゴルファー向けのメディカルアロマスプレーは、ゴルフの広告を手がけているデザイン事務所とコラボしました。ゴルフシーンに合わせて、虫よけアロマスプレー、リラックスアロマスプレー、集中力UPアロマスプレーなどあります。

あなたに合ったオリジナル・フランス式メディカルアロマローズ美容液は、お肌のお悩みに合わせて、フランス産メディカルグレードの精油と天然キャリアオイルを高級ダマスクローズの精油にブレンドして作っています。

メンズファッションの「ジュンハシモト」とのコラボでは、男性用ボディコロンを天然メディカルアロマで作り、匂いも監修させていただきました。

最近では、香りの環境提案をテーマに、オフィスや住宅展示場などにアロマを取り入れたり、各企業とのタイアップでセミナーを開いています。WEBサイトとのコラボも最近は多いですね。

今後の目標は、メディカルアロマの協会を作ることです。働きながらでも資格が取れる、そういったシステムを作りたいですね。メディカルアロマというものを、もっといろいろな分野に広めていきたいです。

daikuhara10_b.jpgdaikuhara11.jpgプロフィール
大工原忍(Shinobu Daikuhara)
97年度準ミスワールド日本代表モデル、キャスター、女優、タレントとして活動後、メディカルアロマを学び、インストラクターの資格を取得。本場の医療アロマを学ぶため渡仏。帰国後、メディカルなアロマテラピーを主とした株式会社エクサスコーポレーション設立。現在、芳香産業全般に貢献。

◆シェアハウス問い合わせ先
株式会社シェアカンパニー
http://couri-s.com/
TEL:03-6380-4101
東京都新宿区新宿1-9-1NEOX新宿ビル7F