ユアン・マクレガー、マイケル・ファスベンダー、チャニング・テイタム……ハリウッドの大スターたちが、アメリカ総合格闘技界の女王、ジーナ・カラーノに容赦なくなぎ倒される! 『オーシャンズ 』シリーズでも知られるハリウッド屈指の人気監督スティーヴン・ソダーバーグが贈る、国際的スケールの本格派スパイ・アクション。
美貌と知性、そして人並み外れた戦闘能力を兼ね備えたマロリー・ケイン(ジーナ・カラーノ)。彼女はスパイ業界では知らぬ者はいない、スゴ腕のフリー・エージェント。元恋人でもある民間軍事企業の経営者ケネス(ユアン・マクレガー)からの依頼を受け、バルセロナで人質救出を行なったマロリー。だが、新たな業務遂行地のバルセロナで彼女を待ち受けていたのは、彼女を陥れる非情な罠だった……。
かねてから『007 』シリーズを愛していたソダーバーグが、満を持してスパイ映画のジャンルを手掛けた本作。彼が主役に選んだのは、演技未経験、もちろん映画出演も本作が初となるジーナ・カラーノ。彼女はアメリカでは広く知られた存在で、ヤフーでは「2008年度最も影響力がある女性トップ10」の5位になったり、2009年にはペプシのCMやゼネラルモータースのキャンペーンに起用されたりという逸材。また、本作だけの一発屋というわけではなく、今後も『ワイルド・スピード 』シリーズ第6弾の出演が控えているという実力派でもあるのだ。
その彼女が、前述のハリウッドスターたちと肉弾戦を繰り広げる。ガタイの良さが売りのチャニング・テイタムをコテンパンにし、一見ナヨッと系のマイケル・ファスベンダー(『SHAME -シェイム- 』、『プロメテウス 』)を容赦なくブッ飛ばす。さすが本場の技術が投入されているだけあって、アクションはそれ系の他作品と比べてもハンパない。ユアン・マクレガーはさすがに大スターだけあってか、ヤラれ加減が他の二人よりは弱めなのがちょいと残念だが。他にも、マイケル・ダグラス、アントニオ・バンデラスといった錚々たるメンツがマロリーの敵側に回る。初めての演技とはいえ、それをまったく感じさせないジーナ・カラーノは、外見も内面もとてつもない魅力をたたえた女性なのだと思い知らされる。
どんなに複雑な事情が見え隠れしていても、結局、人を悪魔にするのはアレ。現実感タップリの落としどころもまた、ソダーバーグの妙。ストーリーも含め、充分に堪能できる一本。
監督:スティーヴン・ソダーバーグ
脚本:レム・ドブス
出演:ジーナ・カラーノ/マイケル・ファスベンダー/ユアン・マクレガー/ビル・パクストン/チャニング・テイタム/アントニオ・バンデラス/マイケル・ダグラス
配給:ファントム・フィルム
公開:9月28日(金)より、TOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショー
公式HP:http://www.mallory-movie.com/
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