「桃源郷」は春まだ遠く・石和温泉取材ルポ

4月3日
なんか、取材ってえと天気が悪い。河津の時は「桜」の取材だってのに大雪をついての出発だったし、この度はまた都心の電車を止めてしまうほどの強風。1台遅らせていたら足止めを食らっていたろうという間一髪で「石和温泉駅」にたどり着いた。

VIVA ASOBISTの取材・アルピニスト佐藤祐介さんまでには時間があるので、駅近の土産物屋さんにアポなしの突撃!快く引き受けていただける、あり、「うちねJRだから、急にはダメなのよ。ごめんね」あり、まるで不審者でもみるように拒否するもあり。

夕方6時から佐藤祐介さんに取材。取材場所は笛吹市内のクライミングジム「ピラニア」。いかにも似つかわしい。数々の厳しい山行をやってのける「山男」は意外にスリム。そしてチャーミング!素人臭い質問にも丁寧に答えていただき、楽しい取材になった。


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泊まりは「五つ星」ホテルの「慶山」。ご飯、旨し!お湯はよし!!


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4月4日
まずは石和温泉から山梨市へ電車移動。ほったらかし温泉へ。
風は強いが、その分空気が澄んでいるかして、名物・富士山がくっきり!


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再び電車移動で石和温泉へ戻る。健康ランドへ。
何を隠そう、石和健康ランドへ何度、通ったことか!何しろ今は亡き友・タマちゃんは石和温泉の出身。もう一人の近所友アサミちゃんと3人でよくよく利用した。今のように休みといえば山へ入るなんてことになる前。水平移動専門だったころだ。


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アポを入れておいたところへの間、間にその辺を歩く。温泉街の中心を流れる川沿いの桜並木はまだ1分、2分の咲きようだし、桃はまだ「ちょっと膨らんだかな?」ぐらい。桃源郷にはほど遠い閑散っぷりだが、桃の樹下にはかすかに春の兆し。ホトケノザとヒメオドリコソウが花のじゅうたんを形成。癒されるな〜


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モンデ酒造・ワイナリ見学。
アポなし。ぶら歩きの途中通りすがって、いきなりの取材申し込みに素早く快く応じていただいて、感謝の限り。

慶山の女将さん取材の後は桃園・丸北農園さんへ。温泉一帯の路地ものの桃は全て例年より開花が2週間ほど遅れていて、どうにも見ることは叶わず、ハウスの桃は花期を終えている。唯一、丸北さんのところであれば桃花が見られる。石和温泉観光協会がそう教えてくれたのだった。


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農園主・有賀さん、待ち構えるように案内してくれた祠には孫悟空が祀ってある。
曰く、「桃は霊験あらたかな果実なり。とって食やいいってもんじゃあない。花を眺めりゃいいってえ、もんでもない」…
そもそも「桃とはなんぞや」に始まり、孫悟空をはじめとする中国古来の神々と桃の因縁深い関係やら、日本伝来の故事やら日中桃関係やら、話は尽きることがない。
桃園にはなかなか連れて行ってはもらえず、時間はどんどん過ぎ、桃園に着いた頃には気温が下がりはじめ、終日吹き続けた風の冷たさが身に浸みる。


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桃園には農林水産省果樹試験場の協力により70種400本の花桃が植樹されており、原産地中国の樹も数種、集められている。その中の花期の早いものが咲いていて、「やっと、ありついた。これで絵になる」と胸をなでおろした。

いつか中国の故事に登場の神格を目にしたら、ぜひその掌に「桃」の実があるか、意識してご覧うじあれ!

*石和温泉観光協会
http://www.isawa-kankou.org/

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