11月も半ばだというのに、インドのニューデリーは、まだ日中32度の日々が続いている。
春にデリー入りしてから、ほとんど真夏じゃん!? いい加減この天気には飽きてきた。
「ディワリ」で賑わうマーケットで、今回のご紹介はヒンドゥー教徒のお祭り「ディワリ」という光の祭典グッズだ。
毎年ヒンディーの太陽暦により日付は変わるのだが、今年は10月26日がその日にあたった。何しろ「光の祭典」と言われる大きな行事だから、インド人は大変熱心に家の中や外をきれいにする。日本でいうと新年にあたるのだ。
このお祭り、14年間も国外追放されていたラーマ王子がやっと帰国が叶ったとき、道を間違えないように火を灯してあげたという神話が基になっている。
人々は、日本のインドレストランに行くと必ずある「象のガネーシャ」と、富の女神である「ラクシュミー」を飾って祭壇に載せて祝う。しかも毎年その神様は新しくしなくてはいけない。
ガネーシャは商売繁盛を表すし、女神もお金が入るようにしてくれる神様。
彼らが迷わないで我が家へ入ってきてくれるようにと、その前日は家中がキラキラとライトアップされる。公園にも大きな色粉を使った神様の足跡が作られており、夜は蝋燭を素焼きの容器にギーというラードで満たして、コットンの紐を垂らし火が灯される。
夕方からは爆竹に花火と夜中2時まで大騒ぎ。
ふだんは車で移動するので見かけないマダムたちが、その夜は新調したインド服姿で登場してのおっかなびっくりの花火大会も始まった。
手持ち花火が絵になりますね
こんなものも買いまして使用人にはひと月分のボーナスと服やナッツ類をプレゼントするという。家族同士も鍋や食器など縁起がいいとされるモノをプレゼントする人が多い。そのおかげで1年でいちばん金物屋が儲かる時期とも(笑)。
こちら、ガネーシャとラクシュミーです私も縁起のいい食器、コーヒーカップを買い、さらにインドちっくなクッションまで買って夫にプレゼント。2カ月くらい早い新年で少し損(笑)をしたような気になったけれど、初めての大きな行事を目の当たりにしたことは大きな収穫だった。
翌朝の公園は、花火の残骸がたくさん落ちていた。
長く住んでいたウィーンの公園での元旦は、シャンパンの瓶とやはり花火の残骸が転がっていたものだ。ここはさすがにヒンドゥー教徒。菜食主義者が多く、お酒も飲まない人が多く酒瓶は転がっていなかった。