中華ソバ 櫻坂――桜丘に今日も「うまい!」の花が咲く

早いもので2011年もあとわずか。今年の仕事始めから始まったこの『サクラ咲くサク桜丘』のコーナーも、レギュラーの掲載は今回が今年最後。新たなお店や“桜丘の主人公”のみなさんの登場は2012年となる。今年一年続けてこられたのは、読者のみなさんはもちろんのこと、最初はどこの馬の骨ともわからない人間が訪ねてきたことをも受け入れてくれた桜丘のみなさんのおかげである。どうもありがとうございました。前回までで掲載回数59回。出ていただいた方も、まだという方も、来年もどうぞよろしくお願いいたします。

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さて、栄えある60回目、そして今年のトリは、最多登場ジャンルとなった飲食店に飾ってもらおう。中でも多くの飲食店に登場いただいた “桜丘お食事アベニュー(勝手に命名)”にあるカウンターにお客さんが絶えないラーメン屋さん、『中華ソバ 櫻坂』だ。

こんにちは〜と白い暖簾をくぐると、やはりカウンターにはお客さんの姿、そしてまさに“入れ替え”の言葉の如くそれが途切れない。どうもお騒がせしますと待つことしばし……。
「はい、お待たせいたしました。桜丘の『中華ソバ 櫻坂』です。いつもこの時間はお客さんも寂しいのですが、取材の日にありがたいことですね」
やってきたのは店長の鈴木健一郎さん。先ほどまでカウンターで調理から洗い物まで一手に引き受けていた鈴木さん。口ひげも凛々しいまさにイケメン店長さんですね。

櫻坂の桜丘デビューは04年の9月18日。先日8年目に突入したわけで、寂しくも入れ替わりも激しい桜丘ではもう老舗と言ってもいいかもしれない。オープン当時から店長の変遷があり、現在の鈴木さんの桜丘到着は今年8月。

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「以前は別のラーメン屋さんにいたのですが、そのときここの社長と縁がありましてね。『桜丘のラーメン屋さんなんだけど、店長やらない?』って誘われて即決しました』(鈴木さん)
桜丘と言えば「友人がバンドをやっておりまして……」という鈴木さん、音楽や学生さんが多い街という印象だったが、生活を共にしてみて「思っていたより飲食店も多いですし、お酒でもいい、カップルでもいい……向こう側(道玄坂など)とはまた違った渋谷がここにある感じですね」と笑顔を見せる。

そうやって話を聞いている間にも、次々にやってくるお客さん。「すみませんね、バタバタで」と目の前に出していただいたのは鈴木さんオススメの「櫻塩そば」。うっすら透けているスープにドーンとネギ。おおおいしそう。

「櫻坂ではこの櫻塩そばと『中華そば』、そして『つけそば』をお出ししています。これからライブという方も、学生さんも、カップルも、みなさんお待ちしております。……あ、いらっしゃいませ!」

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おおっと、ここで取材をしていることで貴重な一席が埋まってしまう。ごちそうさまでした、さあいいお食事を。

『中華ソバ櫻坂』には今日もお客さんが押し寄せる。桜通りに立ち並ぶ数え切れない桜の木の如く――。

Q・あなたにとって桜丘とは?
「音楽と学生だけではなかった、飲んでよしカップルでよしの街です」

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厨房を囲むカウンターを中心に14席の店内。変わりダネ、壷型のイスがなんともマッチしておりますね。ところでこの写真、櫻坂にお客さんがいないという貴重な一枚です(笑)。

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さあ、腕によりを掛けて作っていただきましたよ、鈴木さん自慢の「櫻塩そば」(700円)。アッサリめながら野菜や鶏の味わい深いスープを太目の麺がキッチリ口に連れてきてくれます。うまいっ。そしてチャーシューもうまいっっ



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【今回の桜な人々】
中華ソバ 櫻坂
鈴木 健一郎さん

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町17-10(マップ