去る7月27日のこと。横浜市内の街の交番に「交番の日」という立て看板が設置されていた。調べてみると一年に一度7月27日がそうというのではなく、毎月27日を交番の日としている。神奈川県警察の独自の制定日のようだが、インターネットなどで検索をすると、「○月27日は交番の日」として交通安全や防犯のイベントを組んでいる例が全国的に散見できることから、現在では神奈川県警も想定外の全国的な制定日となっているのかもしれない。
今回はそんな「交番の日」と交番のおはなし。
個性的なデザインも数多い交番。
こちらはフクロウですね
(Wikipediaより)交番の日は1994年(平成6年)の6月27日から神奈川県警が実施している。
1871年(明治4年)11月27日、神奈川県にて治安面の条例として「県治条例」が制定され、邏卒(らそつ)課が設置された。邏卒とは見回りの兵隊を指す現在の巡査で、その邏卒の職務規則に、「交替で番をする」という意味の“交番”という単語が使われていたことから、邏卒課が設置された27日を交番の日としたのである。ちなみにそれ以外の交番に関する制定日としては、1881年(明治14年)、ひとつの警察署に七箇所の交番所を設置することが定められた2月2日の「交番設置記念日」、毎月21日の「ふれ愛交番の日」などがある。
なお、交番の日とは神奈川県警のホームページによると、
「毎月27日、安心して暮らせる地域づくりを目指して、
・できるだけ多くの制服警察官を交番に配置しての警戒活動の強化
・交番新設要望地区での臨時交番の開設やパトロールの強化
・地域ボランティアの方々との合同パトロール活動の強化
・地域安全の各種キャンペーンの実施
などを行なう日」
と、されている。
ところで、「交番」という名称以外に「派出所」という単語、映画化もされた人気漫画のタイトルでもおなじみなので覚えている方もいるかもしれない。
実は交番設置記念日の元になる1881年2月2日に「交番所」は「派出所」に改称されており、それ以降は派出所が正式名称であったが、1994年に派出所(住居施設がある「駐在所」も含む)から「交番」を正式名称として再変更された。
交番の日が設置されたのも同じ1994年。この変更を受けて、神奈川県警が設置したというわけだ。