まねき猫のおみくじ
ああ、ついまた買ってしまった。
正月早々、初詣先の神社で、いくつもあるおみくじの中から「まねき猫」のおみくじをウッカリ見つけてしまったのだからしかたがない。おみくじは他にもさまざまな種類があって、鶴、亀、だるまさん……どの箱の前も混み合っていた。なぜか、たまたま「ねこ」の箱の前にだけ人がいなかった。それにねこのものを見つけたのにわざわざ他のものを買うなんてわたしにはできない(笑)
ねこのファンになると、「ねこ」「猫」「ネコ」「cat」、とにかくこの言葉と、ねこのフォルムを敏速に察知する能力が長けてくる。『ゲゲゲの鬼太郎』の妖怪アンテナならぬ「ねこアンテナ」が発達してくるのである。
ねこの厄除け・健康祈願とおみくじ
わたしは引き寄せられるようにおみくじ箱の前に立つと、100円玉をていねいに料金箱に入れて、さっくり右手を箱の中へ差し込んで、ひとまわり左にかきまわしてから引いた。
おみくじは「大吉」だった。毎年、お正月にはおみくじを引くが、たまに「凶」なんか引いてしまうと、年明け早々、どんよりいやーな気分になるものだが、今年は幸先がいい。おみくじの封筒の中にはピンクの小さな小さな「まねき猫」が入っていた。右手をちょこんとかかげている。右手だから人をまねいているのだ。人か……。今年もたくさんのねこ友だちと出会えますように。
年末にも雑貨の置いてある近所のコジャレた喫茶店で、黒と緑のねこの厄除けと健康祈願の小さなおまもりを買ったばかり。
ねこグッズあれこれ
買ったその日に疎遠だった友だちから連絡がきたり、投稿した写真が受賞したりといいことづくめだった。厄除けとも健康ともまったく関係のないところで、ご利益があるというところがまた、ねこらしいではないか。
わたしは占いを信じるほうではない。けっして信心深くもないが、厄除けと健康祈願のおまもりは、毎年買っている。それがねこのお守りならば、なおさら持っていたい。ねこに守られている。そう思うだけで、今年も大丈夫、そう思えるから不思議だ。そう、ねこは縁起がいいのだ。
今年は行けなかったが、来年こそは、“猫返し神社”として有名な立川の阿豆佐味天神社で、ねこの絵馬を買って、わが家の愛猫たちの健康祈願をぜひともしたいものである。