本年4月から始まりました当コーナー、今年はこれで最後の更新となります。この8カ月、どうもありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて本年最後は、元日に群馬県で行なわれる『ニューイヤー駅伝』やおなじみ『箱根駅伝』、そしてマラソンなどのさまざまなロードレースのお話し。「1万メートル走は陸上トラック25周で計測」なんていうのは話が早いが、ロードで実施距離を測定する場合はどういう方法が採られているのだろうか。デジタルにもGPS機能等を使ったものから、アナログにも巻き尺を使って測っていく方法が現代においては考えられそうだが、さてフルマラソン=42.195キロメートルを測るのはどんな方法なのだろう。
これ、答えは実はアナログなほう。国際陸上競技公認の大会の場合、公認の計測員さんが足を使って計測するのだ。海外のレースの場合は、公式の距離カウンターが付いた自転車を「歩道の端から30センチの車道部分」を走らせて計測する。カーブの場合は、歩道沿いを回る(日本では主に左カーブ)場合は「カーブの頂点から内側に30センチ」、車道を横断する(主に右カーブ)場合は「センターラインから内側に30センチ」が計測ラインとなる。
ドーンと駅伝スタート。
ロードに出てからの距離計測方法は?
なお、海外の場合と書いたように、国内では自転車ではなく50メートルのワイヤーを使用して計測する。これはもちろん手作業となり、上記の計測ポイントを踏まえながら80回近くワイヤーを手繰るわけだ。
ちなみに計測された距離は、国際陸連の規定で、全長の0.1%まで超過していても公認記録となる。つまりフルマラソンならば、42メートルまでなら距離が長くても公認記録とされるのだ。これ、短い場合は一発アウト(非公認)になってしまうので、実は多少余裕を持って計測しているケースも多い、とか。