今年で25回目となる三軒茶屋の『三茶フェスティバル』へ、いそいそ出かけた。
この三茶フェスティバル、これは単なる夏祭りではなく、2日間まるまる“ラテン”で祝うお祭りなのだ。なかでもサンバ! 「三茶でサンバ」はすっかり定番なのである。
サンバはブラジルの舞踏、大衆音楽である。19世紀末に黒人労働者が、輪踊やカーニバルの行列風習を取り入れてサンバにしていったそうである。賑やかなものを重ねていったわけで、派手になるのも頷ける。
会場では、警官もたくさん出動して観客たちが歩道から車道におりていないかを厳しくチェックしている(車道は踊りながらパレードが通るのでぶつかると危険なのだ)。小型のトラックに積まれたスピーカーからは、サンバの賑やかな音楽が三軒茶屋いっぱいに響き渡り、カメラを構えた人達も、まだ始まる45分も前というのに折りたたみの椅子に座って陣取っていた。
カメラに向かってスマイル
中華街をイメージしたコスチューム
“エスコーラ・ヂ・サンバ・サウーヂ”というサンバチームは横浜で生まれただけあり、横浜港開港150年を祝い、コスチュームが横浜をモチーフとしたユニークなデザインだった。中華街にちなみ、中国服がいたり、ビールの泡を頭にかぶった踊り手がいたりで、踊りもさることながら仮装も目を存分に楽しませてくれる。日本でのサンバカーニバルの本場・浅草サンバカーニバルに毎年出場しているというだけあり、踊りもセンスも抜群で息もピッタリ。また、在日コロンビア大使館は毎年招待されて、今年も熱い踊りを披露してくれていた。
音楽に合わせて私も妙にはしゃいだ楽しい気分になっている。ひとり参加というのに、大声をあげてエールを送っていた。
珍しいポテトルネード
サンバの列を離れると、祭りらしく焼きいか、焼きトウモロコシ、串焼きにフランクフルトソーセージもある。変わったものでは、ポテト好きにはたまらない“ポテトルネード”があった。機械で薄くスライスして、串にさして焼いたのものだが、とても美味しい。アツアツにペッパーをかけて食べる。小さい子どもにも食べやすいから、特に子どもたちがおやつに食べていた。
夏祭りは鉄板焼きに限る。どの祭りに参加しても焼きソバに焼き鳥などは人気だ。サンバのリズムがすっかり体中に浸透して、久々に祭りで興奮した日だった。