2010年に始まったikkieの音楽総研も、今回でなんと150回目! 我ながらなかなか頑張っているなあ……と思うけど、好き勝手に書いているだけのこんなコラムを続けさせてもらっているのは、読んでくれている皆様と、あそびすと編集部のおかげです。本当に感謝しています。これからも、より皆様に楽しんでもらえるように精進しつつ、好き勝手に楽しく書かせていただきますので、よろしくお願いしますね。さて、今回と次回の音楽総研は150回記念として、俺にとって特別なギタリスト10人をご紹介! 題して、「俺を構成する10人」です!
Twitterをやっている人はピンと来たかもしれませんが、ちょっと前に「私を構成する9枚」として、自分にとって特別なアルバムを紹介するのが流行っていてね。節目の150回目はそれに乗っかろうかと思っていたんだけど、連載50回記念で「重要な10枚」をやっていたし、似たようなことをやるなら、今度はギタリストにしたほうがいいかと思いまして。以前にも取り上げたことがある人たちばかりですが、改めて紹介いたします。ちなみに、ランキングではないので順不同です。
まず一人目はやはりこの人、ジェイク・E・リー! オジー・オズボーンバンドで華々しくデビューし、脱退後にBADLANDSを結成。長い隠遁生活を経て、RED DRAGON CARTELで17年ぶりのシーン復帰を果たしました。100回目の時にも大々的に書かせてもらったけど、中学生のころに出会って以来、ジェイクは俺にとっていちばん特別なギタリストです。印象的かつ独創的なリフの数々に、緻密にアレンジされながらも、ワイルドさをあわせ持ったギターソロ。そして、華麗なアクションもジェイクの魅力のひとつ。復活後にはギタークリニックも含め、短期間に三度も来日してくれたのは本当に嬉しかった。流行に乗って売れるよりも、たとえ売れなくても好きな音楽をやりたい、という姿勢にも影響を受けたなあ。まあ、ちょっとは売れてみたいとも思っていますけど。
二人目はDEEP PURPLE、RAINBOWのギタリストとして知られ、近年はBLACKMORE’S NIGHTで活動しているリッチー・ブラックモア。リッチーもとにかく印象的なリフを量産しているし、聴いてすぐにリッチーだとわかるギターソロも素晴らしい。そして、メロディアスでドラマティック、重厚でありながらもキャッチーというリッチーの曲に、俺はとにかく弱いのです。DEEP PURUPLEもいいけど、リッチー自身の個性がより強く反映されたRAINBOWの曲が好み。たとえ一時的なものだとしても、RAINBOWの復活が決まったことがとにかく嬉しいです。日本でもライヴやってくれないかなあ。
ゲイリー・ムーア 『Parisienne Walkways』
盟友フィル・ライノットとの共演。
この曲は羽生くんがショート・プログラムで使って話題になりました。
いやー、たまんないねー。
続いて三人目は2011年に亡くなってしまったゲイリー・ムーア。THIN LIZZYなどのバンドにいた時期もあるけど、今となってはソロアーティストとしての活動のほうがよく知られているでしょう。若いころのゲイリーは、ギタークレイジーと呼ばれていたほど激しく弾きまくるスタイルだったけど、90年代以降は自身のルーツだったブルーズロックをプレイするようになり、ゆったりと歌わせる泣きのギターがより強調されたスタイルに変化。ゲイリーを知っている人が俺のギターを聴くと、ゲイリーにものすごく影響を受けていることがすぐにわかると思う(苦笑)。艶のある甘いギターの音色や、熱い泣きのギターにずっと憧れ続けています。
四人目はエディ・ヴァン・ヘイレン。言わずと知れたVAN HALENのギタリストです。最近はあんまり聴いていなかったりするんだけど、VAN HALENは俺がHR/HMに目覚めた大きなきっかけになったバンドだし、この人の名前をあげないわけにはいかないね。エディのギターは、派手なソロやトリッキーなテクニックだけではなく、ブラウンサウンドと呼ばれる充分に歪んでいるのにクリアーな音色や、躍動感のあるリズムギターも素晴らしい。そして、エディは超が付くほどの個性的なギタリストだけど、実は、ギターの弾き方そのものはいたって正統派。ピッキングのやり方(ピックの角度や手首の振り方など)はエディの弾き方を参考にしたものでした。
DURAN DURAN 『Union of the Snake』
ライヴエイドの映像。
この頃のアンディはハードロッカーかと見紛うほどのルックスで、ギターもどんどんハードに。
カッコいいけど浮いてるなあ……と感じた俺は、この後のDURAN DURAN脱退も納得したものです。
そして前半最後、五人目のギタリストはDURAN DURANのアンディ・テイラー! 誰がなんと言おうと、アンディこそが俺の最初のギターヒーローです。決して上手い人ではないけど、ロック度低めのDURAN DURANの中で、ひとりロッカーのオーラを発散していたアンディは本当にカッコ良かった。ギタリストはどんなバンドにいてもロックな存在であれ、と俺に教えてくれたのはアンディです。最近はプロデューサーとしてくらいしか名前を聞かないのが残念……。
さて、今回はここまで! 音楽総研の読者の方にはまったく目新しさのない名前が並んだと思うけど、150回記念なので大目に見てくださいな。後半の五人は少し意外な名前が出てくるかも? 乞うご期待!