10人のギタリストがソロでビートルズをカバー!

SoloGuitar01.jpg★10人のギタリストがソロ演奏で
★ビートルズナンバーをカバーしたアルバム!
★その名も『While Solo Guitar Beatly Weeps』

「10人のギタリストがソロ演奏でビートルズナンバーをカバーしたアルバム」。タイトルからして『While Solo Guitar Beatly Weeps』と小洒落ているように、ここへ記した言葉だけですでに、聞いて損のない心地好いBGM作品になると保証を得たようなもの。
もちろん、作業や移動中の背景を彩る音楽として聞いていただいて構わないし、てきぱきと仕事もはかどれば、移動の時間も、心地好い音へ微睡んでゆくうちにアッと言う間なのも事実。でも、何故そこまで人の心を穏やかに導くのか、そこが、このアルバムの良質さを物語る大きな鍵になっている。
単にガットギターで、何となくメロディーをなぞったような音楽を集めた、駅前やデパートで投げ売りされているBGM集のような感覚は、まず捨てていただきたい。ここに詰め込まれたのは、ビートルズを敬愛するプロフェッショナルなギタリストたちが、みずから選んだビートルズナンバーを、自分なりの解釈と表現力を持って深く解釈し演奏した作品たち。もっと言うなら、ビートルズの楽曲が持つ魅力に最大限の敬意を払いつつ。楽曲一番の魅力である"メロディー"を際立たせたうえで、ギター1本で壮麗/重厚な広がりや深みを与え表現した曲たちばかりが並んでいる。端的に言うなら、「一人ギターオーケストラ」たちの饗宴作とも言えようか。
この作品の総合プロデュースを担ったのが、日本人初の"ロンドン地下鉄演奏許可証"(バスキング・ライセンス)を取得。体調を崩し、療養のために帰国の途に着くまでの10年間、バスカー(地下鉄演奏者)としてロンドンで暮らしてきた土門秀明。(当時の活動の成果を集大成させたアルバム『From The Underground』は現在、iTunesで販売中)。現在は音楽の世界へ復帰を果たし、自然音とのコラボレーション作品の制作など、ギタリストとして精力的に活動している。じつは土門氏、かなりのビートルズマニア。今回のアルバムの制作は、自分と同じ「ビートルズを敬愛するソロギタリストたちを集め、それぞれに秀でた技を通し、ビートルズの音楽に深みを持った新たな光を注ぎたい」という想いから始まっている。土門氏は、時に知人の伝をたぐり。時には動画サイトなどでカバーしている人たちの演奏に触れながら、自身を含む「この人たちなら!!」というソロギタリストたちを選出。作りあげたのが、『While Solo Guiter Beatly Weeps』になる。
ここには、peacejoytown名義のもと、世界中にファンを持つフィンガースタイルプレイヤーの益田洋。リットーミュージック社から「ソロ・ギターのしらべ」というCD付き楽譜集シリーズを数多く出版している南澤大介。ラグタイムギターの第一人者,浜田隆史。現在はドイツで活動中のYuta Tanaka。ソロギターサイト"solo-guiter.info"も運営。サマーソニックから海外の音楽フェスまで様々なイベントにも出演している城直樹。谷村新司/渡辺美里/秋川雅史等のバックギタリストや、hide(X JAPAN)のトリビュートアルバム『hide TRIBUITE ? Classical SPIRITS』にも参加している谷本光。アコギ1本でTHE BEATLESの完全コピーを目指したプロジェクトも実施中の告井延隆。NHKの番組「神々の国の首都」のメインテーマも手がけているAKI。キングレコードより『カフェ日和 癒しのギターでくつろぎのひととき』など多数のCDを発売している垂石雅俊。そして、本作のプロデューサーである土門秀明が参加している。参加陣それぞれが、様々な解釈でビートルズナンバーを表現。土門秀明の奏でた『Strawberry Fields Forever』ではリバーブの効いた深みを持った幻想的な、まるでダウナーにトリップしたようなマジカルなサウンドワールドが展開。同じく告井延隆も、『Within You Without You』を一人オーケストラとも言うべき演奏のもと、聞き手を幻惑的な空間へどっぷりと浸らせてゆく。対して、『I Saw Her Standing There』を手がけた益田洋や、『In My Life』をカバーした南澤大介は、あえてシンプルな、音の一つ一つが際立つ演奏のもと、巧みなフィンガープレイで心地好い音の風を運んでくれた。同じ卓越したフィンガープレイでも、『While My Guiter Gently Weeps』を奏でたYuta Tanakaは、叙情性讃えた泣きの演奏を披露。楽曲の持つ情緒感へ、より悲哀な色を重ね合わせていった。同じ泣きでも、AKIの奏でた『A Day In The Life』では、哀愁味あふれた中にも雄大な景観抱かせるドラマを描き出してきた。『Octopus’s Garden』をカバーした浜田隆史は、軽快な調べに心浮き立つラグタイム風ナンバーへとアレンジ。城直樹は『Help』を、まるでバンド演奏を楽しんでいるような心地好く疾走してゆく姿として表現。谷本光は『Day Tripper』を、嬉しい緊張感とテンション高く疾走してゆく演奏を用いて耳を虜にしてくれた。アルバムの最後を締めくくった垂石雅俊の奏でるたおやかな『Here,There and Everywhere』を聞く頃には、多色多彩なビートルズナンバーのフルコースに、つい表情にやけながら嬉しい満足感を覚えていることだろう。

ジャケットの遊び心も冴えているこの作品は、現状、各ダウンロードサイトやアマゾンの配信/通販。もしくは、各出演者たちのライブで"4月10日"より購入することが可能になっている。今後、販売の販路も広げていく予定。ぜひ、この作品を手にしていただきたい。

文:長澤智典

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★CD情報
While Solo Guitar Beatly Weeps
HSKR-SGRA-001-2000
Solo Guitar Records
発売日 2015/4/10
販売 アマゾン, 各ダウンロードサイト
定価 2000円(税別)

★LIVE情報
『While Solo Guitar Beatly Weeps』発売記念ライブ
8月30日(日)・東中野「梅若能楽堂」

CD発売記念 渋谷大盛堂書店バスキング
出演:土門秀明、益田洋
大盛堂書店
03-5784-4900
http://www.taiseido.co.jp/

SoloGuitar02.jpg★プロフィール&解説

I Saw Her Standing There/益田洋
YouTubeで世界中にファンを持つフィンガースタイルギタープレーヤー「益田洋(peacejoytown)」が「I Saw Her Standing There」をカバー。
ビートルズトリュビュートアルバム「While Solo Guitar Beatly Weeps」のオープニングにふさわしい秀逸なアレンジです。
 
In My Life/南澤大介
「ソロ・ギターのしらべ」シリーズの著者として絶大な人気を誇る「南澤大介」が「In My Life」をカバー。
今回、貴重な未発表音源を提供してくれました。「ソロ・ギターのしらべ」ファンは、聴き逃せません!

Octopus’s Garden/浜田隆史
19世紀末のアメリカで流行したラグタイムを基調とした、リズミカルなソロ・ギターで人気の「浜田隆史」が「Octopus’s Garden」をカバー。
軽快なリズムに、自然と体が反応してしまいます。
 
While My Guitar Gently Weeps/Yuta Tanaka
ヨーロッパ、オセアニア、東南アジアなどを活動の中心としている「yuta tanaka」が「While My Guitar Gently Weeps」をカバー。
泣きのフィンガーピッキングは必聴です。

Help/城直樹
海外の様々な音楽フェスティバルや、日本のサマーソニック等にも出演経験のある「城直樹」。
1本のギターで弾いているとは思えないアンビリーバブルなアレンジ。超絶技巧の「Help」を体感してください。

Day Tripper/谷本光
ライジングサン、フジロックなど大規模ロックフェス出演多数。
谷村新司・渡辺 美里・夏川りみ・松浦亜弥・平原綾香・秋川雅史との共演経験もあるソロ・ギター界の雄「谷本光」の「Day Tripper」。
いつもより増して叩きまくっています!

Strawberry Fields Forever/土門秀明
バブルガムブラザーズのギタリストを経て、日本人初のロンドン地下鉄演奏許可書を取得。
激闘の地下鉄演奏で13年間の生活費全てをバスキングで稼ぎだしてきた伝説の男「土門秀明」の奏でる「Strawberry Fields Forever」。
ある意味期待を裏切り、ある意味全体をリード。新たな伝説の始まりか?!

Within You Without You/告井延隆
アコースティックギター1本でTHE BEATLESの再現を目指すソロ・プロジェクト『Sgt.Tsugei’s Only One Club Band』を敢行する「告井延隆」が、難曲「Within You Without You」で参戦。
かなりキテます。

A Day In The Life/AKI
世界的ギタリスト「Peter Finger」に認められヨーロッパでレコーディング。現在、琴とのユニット「AKI&KUNIKO」にて世界を飛び回るアコギ界のジミヘン「AKI」。
アバンギャルドな「A Day In The Life」は、圧巻です。

Here, There and Everywhere/垂石雅俊
新堀ギター音楽院の本部教室主任教師を歴任し渡欧。ドイツにてクラシックギターをアレクサンダー・セルゲイ・ラミレス氏、アコースティックギターをドン・ロス氏に師事。
帰国後、さいたま市産業創造財団の助力を得て音楽教室「ギターレ&エアスト」を開校。
日本クラッシックギター界の王子様「垂石雅俊」が奏でる壮大な「Here, There and Everywhere」は、今回のアルバムのエンディングにふさわしい素晴らしい作品となっています。