2014年10月19日13:05、アイランドピーク・ヒマラヤ6160m登頂。
「この、しにゃっとした横座りは何?」にお応え。
実はこれを撮る前のことだ。
私は大泣きしていた。最後の1歩を踏んで頂上に到着した途端、その場にへたり込んで、あられもなく「おいおい」と大声を上げて泣き吠えていた。
辛かった。
あまりにも辛った。
深夜12時起き。2時半にC1を出発してから、「辛い」と感じることも脇へ押しのけて、ただ無になって必死で登ってきた10時間半だった。頂に立った瞬間、封印してきた「辛い」のピンが一瞬にして弾け飛んだ。
ああ、今思い出すだに涙腺が緩んでくるよ。
ひとしきり大泣きしたら…
息が切れて、座り込むすらできなくなって雪の上にひっくり返ってしまった。
ほんの数分だったろうが、得も言われぬ時が私に流れた。天を突き抜けるような青空のヒマラヤンブルーが、目をつむったまぶたの裏側にさえまぶしかった。
「少し落ち着いたら、周りを見るといいですよ」
言われて頭を巡らせば、なんという光景が広がっていたことか!
足下に踏みしだくアイランドピークの少し下がった稜線はとりもなおさずヌプツェ7861mへ、そしてローツェ8414mの稜線下部へさらにその先はエベレストへと連なっているのだ。
キャラバンの途中、バッティ(簡易ホテルもしくは山小屋みたいな?)でご飯を食べながら何度もアイランドピークと周辺の山との位置関係を冗談交じりに教えてくれた。
「旗も三角点もないから『どこだ?頂上はまだか?』なんてどんどん歩いて行っちゃったら、『知らない間にエベレストに着いちゃった!』なんてね」
もちろん、あり得ないことには違いないが、その、紛れもない間近な位置関係は目で見て実感できるのだ。
スッゴーイ!!!
胸が張り裂けそうに一杯になった。
*もう少し早く「とりもなおさず」のアイランドピーク登頂のご報告をしたかったのですが、10月29日にネパールから帰国後、わずか3日後の11月1日に今度は台湾へクライミングに出かけるという、あまりにお身の程知らずなハードスケジュールだったので、さすがに体が言うことを聞かなくなり、体調を崩してしまいました。
ともかくも、登頂の喜びをお伝えし、様々にサポート、応援して頂いた皆様への心よりの感謝の心をお伝えし、以後は山行の道すがらを追ってルポさせて頂こうという所存です。
まずは遅めのご挨拶まで…
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*Blog「日々楽観」はこちら…
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