in川崎(宮城県) 日本酒飲みたしで延泊決行の国分町の夜

2月1日 宮城県柴田郡 ボートピア川崎

ビッグレースがない冬場のボートレース。2月は、レース場への出張さえなかった。ここ数年では珍しいスケジュールである。

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今回は宮城に来ました。
「司」の牛タン
とはいえ、出張はあった。ボートピアだ。場外舟券発売所である。2月1日がボートピア川崎。2月22日がボートピア栗橋。ともに初訪問だ。

川崎といっても、神奈川県の大都市ではない。宮城県柴田郡川崎町が所在地である。栗橋の所在地は、埼玉県久喜市。我が棲家である東京・大森からは2時間ほどもかかる遠方地ではあるが、さすがに日帰りで仕事以外は何もしていない。というわけで、今月はもっぱらボートピア川崎のレポートとなる。

と言いつつ、以前にも記したとおり、ボートピアに特筆すべきグルメはない。いまやモーニングレース(朝9時ころに第1R発走)からナイターレースまで(夜9時前に最終R発走)一日中舟券を売りまくり、きれいな指定席も設けられているボートピアには、レストランは必ず用意されてはいる。だが、メニューはオーソドックスなものが多く、文字通り特筆すべきものがない、という次第。もっぱらボートピア川崎のレポート、と言いつつ、実はボートピア川崎自体のレポートは皆無なのであった。あ、グルメ以外のことに触れておくと、東日本大震災の際、ボートピア川崎は甚大なる被害にあっている。しばらく営業休止を余儀なくされるほどで、今でもお客さんの目に触れない部分にはその痕跡が残されていた。あれから3年、今この時期に当地を訪れることができたことは、僕のなかでは大きなことだった。あの日以降、初めて東北に足を運ぶ機会となったわけだが、今後もできるだけ足を向けたい。そして、東北の美味しものをできるだけ味わいたい。

で、グルメのお話。ボートピア川崎は仙台から車で30〜40分ほどのところにあった(高速利用してます)。宿泊はもちろん仙台。招いてくださった広告代理店の方たちと、仙台の繁華街である国分町に繰り出した次第である。

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「司」で世界一と謳っている塩辛。
とにかく日本酒飲ませてくれ、な逸品
仙台といえば、やはり牛タン。有名店といえば、なんと言っても「利久」ということになるわけだが、全国展開しているような店に行ってもつまらない。そこで突撃したのは「司」というお店。店内には小泉進次郎や石川遼のサインが飾られており、なかなかの名店らしい。また、その次に行った店内が暗い店で出会ったお姉さんからは「司の牛タン? うん、大正解」とお墨付きをもらった。地元の人たちには「司派」が多いそうだ。

そしてこれが、たしかに美味かった。焼き加減やタレの絡み方が絶品なのだ。しかも、実に柔らかく、味わいは濃厚。聞けば、牛タンのキモは「焼き方」と「切り込みの入れ方」にあるそうで、これが店によって違うとか。会得するには数年かかるといい、串3年から始まる鰻の名店を思い起こさせる。司さんはそのあたりが秀でているのだろう。

その他のメニューもまた美味し。「世界一」を謳う塩辛は、上品ではあるがコクがあり、雑味のない爽やかさもあわせもっている。代理店の人との飲み会だったので控えたが、一人で来ていたら日本酒が進んだだろうなあ。というか、日本酒の注文を必死にこらえなければならないほど、その塩辛はバツグンの“酒の友”だったのである。

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松島で日本酒を買ってみました。
「観光地の土産用くらいに思ったら、
意外や濃厚で美味かった」
そう、結局その日は、ビールとウーロンハイで通したのだった。う〜ん、ちょいと物足りない。仙台の酒、やっぱり飲みたいよな〜。というわけで、翌日は帰京する予定だったものを急遽変更、もう一晩、仙台に留まることにした。思えば、僕はこれが初仙台。翌日はどうせ休みなんだから、仙台を堪能しようと考えたのだ。午前中は松島に行き(日本三景コンプリート!)、午後は仙台に戻って青葉城址、瑞鳳殿(伊達正宗のお墓)などを散策。観光を楽しんだあとは、仙台で一人酒、である。

突入したのは、仙台駅前にある「ごいち」という居酒屋。魚の美味いお店である。シビマグロの刺身が美味かったなあ。普通のマグロよりは赤身の度合いが薄く、しかし味わいは決して淡白ではなかった。帰京して調べたら、ビンナガマグロの異名だとか。ふーん。メニューに「三角」という聞きなれないものがあったので、中身を聞かずに注文。なんだと思います? 厚揚げを煮たものであった。もちろん三角形に切られてました。これがまた、日本酒に合うんだ。チョイスしたのは「日高見」という地酒で、これが「超辛口」と謳うとおりの切れすぎる味わい。日本酒度15度だって。すっかり止まらなくなり、超へべれけとなった僕は、最後は記憶も曖昧なまま、文字通りの千鳥足でホテルへと帰ったのだった。仙台の幸せな夜であった。

※次回は4月4日に公開です。ビッグレースはなくても読み応えたっぷりの『BOATBoy』は3月11日に発売。現場からのほぼリアルタイム更新『BOAT RACE ビッグレース現場レポート』はついにSG戦線開幕、尼崎・SGボートレースクラシック(総理大臣杯)の模様を前検日3月17日から最終日23日までお送りします。
そうそう、ご本人さま登場のインタビュー、答えが出ちゃいました「賞金女王展望」と「賞金王展望」もまだまだ楽しめます!