映画『キャプテン・フィリップス』来日記者会見!主演のトム・ハンクスとポール・グリーングラス監督が出席。トムが戸田奈津子に「ママと一緒でうれしい!」

Captain01.jpg第26回東京国際映画祭のオープニングを飾った映画『キャプテン・フィリップス』の記者会見が10月18日(金)、都内港区の東京ミッドタウン ホールAにて行なわれ、主演のトム・ハンクスとポール・グリーングラス監督が出席した。トム・ハンクスは2009年5月の『天使と悪魔』以来、4年ぶりの来日。

Captain02.jpgMC:ご挨拶をお願いします。
監督:今回、日本が初めてということで、素晴らしい時間を過ごさせていただいています。東京国際映画祭で、私たちの作品をみなさんにご紹介できることを、光栄に思っています。
ハンクス:私は幸運にも何度もこの国に来ています。(通訳の戸田奈津子を見て)ママと一緒でうれしい!(会場笑)昨日は映画祭で、日本の監督、俳優、そして首相にまでお会いしました。とても楽しかったです。

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トムに「ママと一緒でうれしい!」と言われ照れる戸田奈津子
MC:それでは、これより質疑応答となります。
Q:フィリップス船長にお会いになられた時の印象は?
ハンクス:フィリップス船長はとても普通の人でびっくりしました。最初にお会いしたときは、バスケを観ながら椅子に座ってビールを飲んでいるような、気さくな方でした。でも、事件については詳しく説明をしていただき、とてもに参考になりました。

Q:映画の75パーセントを占める海上シーンの撮影は、どのような体験でしたか?
監督:1日12時間から14時間の撮影は、海のうねりや荒波の中、肉体的にかなり疲労がたまるものでした。でも、私とトムは、海に強い遺伝子をもっているのか、なんとかこなせましたね。スタッフの中には船酔いで具合を悪くするものもいました。しかし、映画製作の中では、そのようなことはチャンスととらえ製作しました。そういったことが、忠実性、真実性につながったと思います。

Captain03.jpgQ:海賊を生み出す世界的情勢についてどう思われますか?
ハンクス:この映画に出てくる悪者は、背後を持っているので、複雑な問題があることを理解しなくてはならない。彼らはただの悪人ではなく、貧しくて絶望的で希望がない。腐敗した国の中で、この世の中がいかに不公平かということも、この作品から伝わるかと思います。しかし、彼らを許すものではなく、悪いことは悪い。グリーングラス監督曰く、「この世の中に危険なものは、生きる目的のない若者に銃を与えることだと」だと……。社会に問題があるかもしれないが、それは許すこととは話が別なこと。漫画の悪人ではないので、この作品を観ていただき感じていただくことに意義があるのだと思います。
監督:この作品は犯罪の物語。犯罪によって生まれる結果がドラマとして展開し、その中で、誰が加害者で被害者か? そして、内容が道徳的に明確であること。それが軸にあった上で、曖昧さも展開する。社会的にどういった背景があるのかが描かれていること。ドフトエススキーの『罪と罰』、トルーマン・カポーティの作品、映画『狼たちの午後』などが思い浮かびます。

Captain05.jpgQ:ラストシーンでの本物の駆逐艦乗組員との撮影は?
監督:本物の駆逐艦乗組員には、ただの訓練だと思ってくださいと、相手はトム・ハンクスですが、通常通りにしてくださいとお願いしました。
ハンクス:船上の医務室での撮影は、まったくの予定外でした。映画のほとんどは、撮り終えていましたので、すべての状況は頭に入っている状態でした。医療チームは本物ですので確かなものです。勘だけで飛び込んでいって撮影しました。自分の映画作りのプロセスを信じて即興的に映画を作ることがグリーングラス監督の真骨頂。制約されてない中での自由な演技はリアリティが出て、あの場面が完成しました。

Captain06.jpgQ:実際の船乗りたちとの交流で印象的なことは?
ハンクス:彼らの仕事の細かい部分をオープンに教えていただいて、とても参考になりました。港から港へ、一晩一緒に船の中で過ごし、本当の船の動きなど実際に体験しました。ただの芝居ではなく自分の体験から出た演技です。

Q:『ダ·ヴィンチ·コード』でおなじみラングドン教授シリーズの新刊『インフェルノ』についてはいかがですか?
ハンクス:『インフェルノ』は素晴らしい本です。でも映画化についてはまだ何も決定していません。もちろんソニー・ピクチャーズは喉から手が出るほど映画化したいと思うけど(笑)。

Q:アカデミー賞の重要性は?
ハンクス:ワールドカップとパンケーキが合わさったようなもの(会場笑)。招かれれば楽しいパーティ。そんな感じでとらえています。タダでなにかもらえる嬉しさはあります(笑)。

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Captain10.jpg乗組員20名の命を救った実在のフィリップス船長の緊迫の4日間。
実際のソマリア海域人質事件を基にした実話感動作!

2009年4月。コンテナ船マースク・アラバマ号は、援助物資5000トン以上の食糧を積んでケニアに向かうべくインド洋を航行していた。それは20人の乗組員にとっていつもと変わらない旅だった。とりわけ53歳になるベテラン、リチャード・フィリップス船長にとっては。だが、アラバマ号がソマリア海域に入った時、事態は思わぬ方向へ暗転する。アラバマ号がたった4人の海賊に襲われたのだ。海賊たちは粗末な身なりだが武器を携帯しており、非武装のアラバマ号はたちまち占拠されてしまう。だが、そこでフィリップス船長は20人の乗組員の解放と交換に自らが拘束される。
そこから、フィリップス船長たった一人対ソマリア人たちとの命がけの行き詰まる駆け引きと、海軍特殊部隊NAVY SEAL、救出作戦実行チームのスナイパーを巻き込み、オバマ大統領が代表するアメリカ国家の威信を賭けた闘いが始まった!


監督:ポール・グリーングラス
出演:トム・ハンクス/キャサリン・キーナー
原作:“A Captain’s Duty: Somali Pirates, Navy SEALs, and Dangerous Days at Sea”By Richard Phillips with Stephan Talty
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式HP:http://www.captainphillips.jp/
公開:11月29日(金)新宿ピカデリーほか全国ロードショー!
 

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