【鶯谷町】Lisa House――下町に根付く”ヨーロッパファッションの館”

桜丘町といえば、緑があって坂があって、各国の飲食店やスポーツ店、楽器店など幅広い商業地がある。さらに文化施設も……という街で間違いないと思うのだが、こと住宅街に関してはどうだろうか。
いや、2年以上も町内をウロウロしていると、路地を一本奥に入った静かな場所には一軒家も見受けられるし、かねてから住んでいる人にも多く出会った。ただそれでも、よくよく見てみればマンション群には企業の入居も多くい。インフォスタワーを中心に見て、代官山方向の麓には石垣なども残る古い街並みが残っており、ここが住宅地のエリアかといつも感じるのだが、なかなかどうして「住む街=桜丘」というのは小さな錯覚だったのかもしれない。

その点で住宅街だとすぐ感じるのが鶯谷町だ。桜丘町との境目である西郷通りの路面にはお店や学校も多いが、一歩立ち入ると一軒家をはじめ、マンション、アパートなどが静寂とともに立ち並んでいる。個人商店が多いのもまたその特徴か――
 


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「そうですね。私は桜丘町にも以前は会社を持っていました。桜丘も静かないい街ですが、そう離れていない……と言いますか、道一本だけですから当たり前ですけれどね(笑)。鶯谷は鶯谷で静かな住宅街ですよね。そんなところで『Lisa House』というお店をやっております(ニッコリ)」

今回、鶯谷町で来てみたのは、イタリア、フランスなどヨーロッパ諸国を中心に輸入された服やバッグ、小物などを扱うセレクトショップの『Lisa House』。こちらで扱っている商品は実に「97%くらい」が輸入品というお店であり、なるほどドアを開けた瞬間から雰囲気には高級感が漂っている。お店の店長として迎えてくれた松本八千代さんに促されて登場、冒頭のようにいろいろと教えてくれたのが代表の金子金重さん。写真こそ「いやいやいや、こちらのレディで(笑)」と登場いただけませんでしたが、出で立ちからさすがにダンディでした。

もともとは20年ほど前、輸入した用品を紹介する、輸入代理店や商社のような役割を果たす会社として出発し、「展示会のようなことは」していたと言う金子さん。それが評判のいい商品揃いだったことから小売りも扱おうということで『LIsa House』の開店と相成った。
「様々なブランドを扱っておりますが、『マッシモ・モリーナ』というイタリアのブランドがあります。こちらはミラノにあるニットのブランドで、現オーナーのマッシモ・モリーナで三代目です。アメリカでもニューヨークを中心に人気がありまして、ミス・イタリアコンテストのプロデュースをしたこともあります。私たちも年に数回はイタリアで彼と会って、そして商品を直接輸入してきます。……あ、アレはミス・イタリアコンテストのときの写真です。やっぱりミス・イタリアですから綺麗な女性ばかりですよね(笑)」(金子さん)。
 


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本場のアパレルメーカーからの直輸入ですと……と水を向けると、
「そうですね、やっぱりそんなにお安くはないですよね。ごめんなさい(笑)。一時期からユーロ安がドンドンと進み、最初にお客さまにお話ししていた値段だと、商品が届いたときにとんでもない安値でお売りしなければならなかったり。それでも約束して輸入したんですから、値段を変えるわけにもいきませんからね(笑)。私どものようなお店ですと、たとえばですが株式の資産が多くあって、その配当でドレスでも買おうか……なんてお客さまも多いわけです。それがリーマン・ショックで株が暴落してそんな余裕がなくなってしまったりとか……なので景気動向は常に気になりますね」

……どこかハイソサエティな話になってきましたが、それでも立地するのは下町。ふと気が付いて覗いて行くお客さんも多いとか。
「そうですね。『あれ、こんなところにお店が……?』とおっしゃる方も多いです。それでお気に入りを見つけてくれたら嬉しいですしね。先日もフランス人の方がフラッとお出でになりましたし。裏に大きなマンションも建ちましたから、新しく鶯谷や桜丘にやって来た人たちにも、いい商品が目に留まるようにしていきたいですね」(金子さん、松本さん)

扱っているのは本場のアパレル、でもそれを紹介してくれるのは下町らしい気さくなお店。
『Lisa House』
裏渋谷の麓には、ヨーロッパと静かな住宅街の風が合わせ吹く場所がある。
どうもお邪魔いたしました。
 


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どうぞこの夏のオススメを! そうお願いいたしましたら「いやあ、オススメしか置いてありませんよ!!」とたくさん見せていただけました。ありがとうございます!!
「もともとイタリアはみなさんもごぞんじの通り、カラフルな色遣いが多いのですが、今年の夏は特にそういう流行になりそうです。この中でも右からの4点、マッシモ・モリーナのニットはいかがでしょうかね。右のふたつは部屋着でありながらオシャレに浸れると思います」
 


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「お出かけ用に使えるバッグも楽しいものを揃えました。左下の物は籐を細かく細工したものでして、夏にも涼しげに使えるのではないでしょうか。左上のものも色遣いもよく、絵になる商品だと思います。
直接輸入ということもあり、服もバッグも品切れの際はご容赦ください。ぜひお出でいただいて手に取ってみてください」


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上で紹介した物以外にも、傘にコサージュに小物にと様々な洋品が揃っております。ぜひ一度お出でませ『Lisa House』へ!


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【今回の桜な人々】
Lisa House
松本 八千代さん

〒150-0032
渋谷区鶯谷町15-7-101マップ