いろいろ楽しく、桜丘で”色探し”――スプリングノート

桜丘の街に限らず、世の中全体を見回してみると、思わず膝を叩いてしまうような“コラボレーション”がけっこう存在する。
たとえばもともとは単体のレストランとして営業していたところ、お店のスペースを活かしてライブも行なえるようにしたであるとか、書店だったところにカフェを併設してすぐ本を読めるようにするであるとか……こんな多重なお店は様々な楽しみ方ができよう。知っているとなんとなく“通”っぽいのもいい。


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今回登場いただくのは桜丘のそんなお店である。場所は『らーめん屋OKZAKI』、『Bar&Kitchn RAIN FROG』、『ヒマヲイキル』が入っているビルの三叉路を鶯谷町に向かって降りていったところ。ビルの1階にあるこぢんまりとしたドアには『スプリングノート』の文字が。
「ああ、これはこれはいらっしゃいませ」
入口のホールスペースからバースペースに向かうと、バーカウンターの後ろに居並ぶ本を整理していたバーテンダー・大塚さんが気が付いた。これら多くの書籍も名物のバー、そう思ってお話しを聞こうとすると「いや、実はバーではあるんですが……」と話を引き取ったのが、店長でもある保志吏衣子(ほしりえこ)さん。

「はい、バーではあるのですが、こちらのテーブルのスペースはレンタルスペースでもありまして、ライブをやったり、あとネットラジオなんかも配信しているんですよ。ウチはヘンな……いや、個性的なお客さんが多くて(笑)、子供のころにラジオのDJをしてみたかった方とかが、じゃあやっちゃおうかって始めてみたりして。それと……」
それと?
「いちばんは私が『カラーカウンセリング』というのをやっておりまして、この裏の部屋がカウンセリングルームなんです。そこでカウンセリングをした後のサロン的な場所を……ということでバーを一緒に併設したんです。もちろん、カウンセリングだけで帰っても、飲んで帰るだけでもまったく問題ありませんよ」
ちなみに大塚さんと保志さんはご夫婦でかたやカウンセラーこなたバーテンダー……って、そもそもカラーカウンセリングというのは?
「上下に別だったりほぼ同色だったりの色が入っているボトルを選んでいただき、その深層心理を読みとることで、そのときの自分にあった色……服の色とかですね、それを提案してみたり、また自信を無くしているときにそれを解決する方法を探してみたり……というようなことをします」
はあ……たとえば寝るときに寒色系のパジャマを着るとぐっすり眠れる、そんなお話しで……?
「あ、そんなイメージでけっこうです。寒色系は副交感神経を……というような話ですね。たとえば“赤”というのは革命的な色であったり元気が出る色ではあるのですが、ただ元気が出過ぎちゃう色、でもあるんです。なので、カウンセリングとして本当に落ち込んでいるときに赤まで行くとキツイ……スゴイ落ち込んでいるときに励ましてくれるのが松岡修造さんだとちょっと濃すぎる(笑)。だからもうちょっとマイルドな人を紹介する、みたいな感じです」

なるほどなるほど。実際に会社であまりうまくいかず、自信を消失していた方をカウンセリングしたところ、小学生時代に絵がとても好きだったことに辿り着き、それから絵画教室に通うようになり、自信を取り戻してみるみるうちに元気になった方もいるとか。
「バーもやってますから、顔を出してくれるんですよね。そこで実感できますよ。カウンセリングが終わった直後から、うって変わって笑顔の人もいますよ」


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カウンセリングが終わった後はバーカウンターにて、色の力を取り入れるべく保志さんがオススメする色のカクテルとともに楽しいひとときとなる。
「カウンセリングにはボトルだけを選んでいただく『自分色診断』だけでなく、私が独自に考案したカードとカラーを融合させた『カロット診断』などもあります。ちなみにカウンセリングの後のカラーカクテルはサービスになっていますが、もちろんカクテルだけを飲んでいただくこともできますよ。人気があるのは……ピンクですね。これ、モテますよ(笑)」
なんでも飲んで帰った後の電車で、そのとき好きな女性にバッタリ会ったなんてエピソードがてんこ盛りとか。そうですか(笑)。

「あそびすとホームページの“あそびごころを忘れずに”同様に、『スプリングノート』もカウンセリングやお酒だけでなく、大人の遊び場として活動しています。なによりも私自身が遊ぶことが大好きですしね(笑)。みなさん、そんなお店にどうかいらしてみてください。……あ、ところで独身ですか? じゃあこのピンク、飲んで帰ってみてください(笑)」

ちょっと覗いてみてほしい。そこでは楽しい酒とともに、いろいろなことに出会えるかもしれない。音楽家もわからないし、ラジオの生中継かもわからない。そして出会うのは別の自分、かも。
『スプリングノート』。ちょっと覗いてみてほしい。

そして。
取材の帰り、数ある行きつけの飲み屋にて、いま好きな女性に筆者が偶然バッタリ会ったのはナイショ、である。

Q・あなたにとって桜丘とは?

「最初、店を出す場所を探した際、やっぱり静かな環境があっていると思いました。それが桜丘という街なんです」


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お店に入るとまずはさまざまなイベントが行なわれるレンタルスペースが



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liveやネットラジオなどなど……シャンソン歌手でもある保志さんのliveも



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そして奥にバーカウンター。実は椅子や灰皿も色分けされています



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さらに奥、ここがカウンセリングを行なう部屋



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噂のピンクはジン、カルピス、カンパリ、レモン果汁という構成。
この一杯であなたにも……



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【今回の桜な人々】
スプリングノート
保志 吏衣子さん

〒150-0031
東京都渋谷区桜丘町22-17 グランドスポット(マップ

ホームページ
http://www.spring-note.com
ブログ
http://ameblo.jp/spring-hoshirie