11月5日(土)、TRAVEL CAFE BLISSにて開催された、旅塾パーティー第1弾の3番手として登場した、旅のギャンブラー・NOBUKI。14年間で世界61カ国をさすらうプロのギャンブラー。旅自体がギャンブルなのだからお金もギャンブルで稼ぐ。 負ければ旅を続けることも帰国することも危ぶまれる。ブラックジャックやポーカーなどの洋書を800冊以上読みつくし、独学で52%の勝つセオリーを生みだした。50/50だと旅は続けられない。2%にかける日々が続く、勝ち続けてプロだと怪しまれ追い出されるまでひとつのカジノで稼ぐ。そしてまた旅へ……。そんな旅人の話をどうぞ。MC:TRAVEL CAFE BLISS・古閑
NOBUKI:ポーカーというのは、数学、心理学、投資学といった様々な要素が入って来るので、そういった本を読みました。もちろんそういった方々が書かれたポーカーの本も読みました。旅をしたいからそのために本気になるし、本気にならないとお金にはならない。ベターな選択ではベターな結果にしかならないので、プロとして食っていくにはベストの選択をしなくてはいけない。800冊以上読みつくしたということは、読みたくて読んだのではなく、必要だったから。読めって言われると読めない。自分の心からの声を追って今まで食えてきたから、これからもこんな感じで生きていきたいと思います。
MC:必要だったからということですが、英語の本なども読まれたと…。英語は独学で勉強されたのですか?
NOBUKI:もちろん、ギャンブルで勝つために必要だったし、旅をしていていちばん世界で通じる言語なので……。どこの国に行っても英語を話せる人は必ずいて、英語が出来ればいろいろなことを教えていただけます。旅で会話をするために努力をして憶えましたね。
MC:旅から学んだことは?
NOBUKI:2週間後に南米に仕事で行きますが、旅って帰って来れないと旅じゃない。今回も行く前に“旅の本”を隅から隅まで読みました。どこが治安が悪いかということを知ることが大切。私の場合、世界遺産というものにはあまり興味がなく、自分の心が求める“生”の街を体感したい。フランスに行ったら三ツ星レストランで食事をする。ウィーンに行ったらクラシックのトップレベルの音楽を聴く。旅先で私がすることは、いちばん上のレベルを体験すること。そして、それが素敵だと思えばその世界に入っていく。それが旅をする上で大切なことですね。
旅をしていると、日本の良さがわかりますね。その中にいると客観的に見ることができない。日本以上に治安の良い国はないですね。世界地図を見ると日本は“Far East”なので、遠すぎてあまり悪い人が来たがらないのかな。どこの国でも悪い人って大都市に集まって来る。田舎だと目立ちすぎるから……。
MC:ギャンブルとは?
NOBUKI:大学時代に起業をしようとお金を貯めていました。卒業旅行にラスベガスに行ったとき、もともと自分で貯めた事業資金だったので、それを惜しみなく使うことができました。ずっと、寝ずにギャンブルをしていたら、カジノの奥から偉い人が出てきて「よく来てくださった」と名刺をいただきました。ホテルをチェックアウトする時にその名刺を見せたらホテル代などすべてタダになりました(笑)。カスタマーサービスが素晴らしいですね。
ラスベガスで“Smile”というものを学びました。アメリカ人のノリの良さ、みんなピカピカしていますね。遊園地に来るような感じでニコニコしています。私が負けて落ち込んでいても、みんながニコニコしているので……。“Smile”って伝染するんです。
私たちは大勝ちっていうことはしません。大勝ちを狙うと大負けになってしまうことがあるので、私たちにとって大事なことは破産しないということ。しっかりと資金管理をしなくてはいけない。勝ったからといって、そのお金を使ってしまってはいけない。リスクとリターンをしっかり見ていくことが大切。
旅は人生によく似ている。人生はギャンブルだと思っているので、旅もまたギャンブル。人生の勝ち方とか“happy”へのもっていき方とか自信があります。
MC:勝つ方法を伝授できますか?
NOBUKI:難しいですね。本気になるってところは、その人次第なので……。敗因になるものをすべて排除していく。普通の人には難しい。私の場合、すべての荷物をバックひとつで生きています。その人に本気度がないと。
MC:失敗など恐れませんか?
NOBUKI:どれぐらいのリスクがあるか? 自分の時間だったり資金だったり、一週間で貯められるものなら、どんどん行きますね。「やらない後悔よりやって後悔」という言葉がありますが、私もそう思います。ギャンブラーの格言のなかに「カメレオンになれ」という言葉がありますけど、時代時代に常に対応する能力が必要。相手からの視点で自分を見ることが大切ですね。
自分の心臓が動いているのが今日であり、今日の連続が人生なので、自分がどうありたいか? 今のベストを尽くす、ベストなチョイスがベストな人生につながる。自分自身にスタンディングオベーションをおくれるような人生にしたいですね。