今回も前回予告したとおりOzzy Osbourne、「オジー・オズボーン」ですよう! 前回も書いたように、オジーの魅力は言葉にするのが難しいんだけど……。さてどうなりますやら。
あくまで俺の推測だけども、オジーは一人で曲が作れる人ではないはず。メロディや歌詞は書くのだろうけど、楽器が弾けるなんて聞いたことないし、パソコンで作曲してるところなんて想像もしたくない(笑)。そんなわけで(?)、オジーはいつも凄腕ミュージシャンを従えて活動しています。
単なる歌モノと違い、他のメンバーのプレイが大きな魅力になるハードロック/ヘヴィ・メタル(以下HR/HM)。例えば、ビヨンセのバンドのギタリストなんて誰も気にしないと思うけど、HR/HMはそうじゃない。他のメンバーのプレイも存在も重要な魅力のひとつ。
というわけですべてのパートについていろいろと書きたいところですが、そうしちゃうとまた次回に続きそうだから(苦笑)、とりあえずギタリストについてだけ。オジーの隣には、必ず凄腕のギタリストがいます。その中でも、俺が特に思い入れのある三人のギタリストをご紹介!
Randy Rhoadsまずは、初代ギタリストのランディ・ローズ。金髪碧眼、小柄で儚げなルックスのランディは、オジーの悪魔に対し、ランディが天使なんて声も。ランディはオジーのヘヴィな音楽に、クラシックに影響を受けた美しいメロディやドラマティックなアレンジを織り込み、その後のオジーらしさとでもいうべき世界を確立。俺も大いに影響を受けたものです。
難しそうに聴こえても、弾いてみたら意外とシンプルなフレーズが多かったりして、弾くのが楽しいんだよなあ。ランディが遺した二枚のアルバムはほとんどコピーしたよ。ただ、ランディの、「人のプレイをコピーして、どうやって自分のプレイに活かすんだい?」という言葉を聞き、俺はしばらくコピーすることを止めたという(笑)。そのせいで俺は……ううう。
まあ、俺のことはおいといて、ランディはギターキッズを刺激するとても魅力的なギタリストでした。しかし、残念ながらツアーの途中、飛行機事故のために25歳という若さで亡くなってしまいます……。
Jake E.Leeランディが亡くなった後は、日系のジェイク・E・リーが参加します。ジェイク! 黒髪を振り乱し、派手なアクションで弾きまくるジェイクは、今も俺のナンバー・ワン!
学生時代はよく真似してて、似てるって言われると嬉しかったものだけど、上京してからは真似するのは止めた……はずが、ライヴ後のアンケートに「ギターの人、ジェイクみたい」なんて書かれたことも(苦笑)。まあ、それぐらい憧れていたわけです。ジェイクはギターソロも凄かったけど、何よりリフやバッキング(伴奏)が凄かった。
これは作曲能力と直結するはずで、おそらくオジーもそれを見込んで選んだのでは。ジェイクがいたのは、LAメタルが全盛のころ。ジェイクのキャッチーな楽曲は時代に合っていたし、ランディ亡き後のオジーを今の位置にまで押し上げた功労者だと思うのだけど、オジーとの不仲と、どうも薄幸な印象があって、今はなんだか影が薄い……。新しいバンドもうまくいかなかったし。一日も早い復活を願っています。
Zakk Wyldeジェイクの後任は、齢19歳だったザック・ワイルド。これまた金髪の美少年で、凄腕は間違いないんだけど、こういう人を選ぶのは奥さんで敏腕マネージャーのシャロンの作戦かなあ、なんてことも思いました。見事に男前ばっかりなんだもの。さて、そのザックは見た目の美しさとは間逆な名前のとおりワイルド(スペルは違うけど)な男でした。ビールを飲みまくり、風呂に入らず(笑)、整った顔を隠すかのように髭をたくわえ、どんどんゴツくなって、しまいにはプロレスラーのごとき体型に。美少年の面影や何処。
ギターに関しても、ランディやジェイクが繊細などちらかといえば知的なプレイだったのに対し、丸太のような腕から繰り出される豪快なフレーズは力技としか思えなかった(笑)。
ちなみに、俺が初めてライヴを観た海外のHR/HMアーティストはオジーなんだけど、そのときギターを弾いていたのは、バンドに参加したばかりのザック。頭を振りまくってギターを弾くもんだから、その整った顔は一瞬たりとも拝めなかったけど(笑)、腕だけでなく音も太くて凄い迫力でした。
さて、今現在はガスGという若手の技巧派ギタリスト(またも男前)が参加しているオジー・バンド。そのガスGが参加した新しいアルバムも強力で、今なおオジーが健在であることを力強く示してくれました。ギタリストや、他のメンバーの存在が大きいとは書いたものの、やっぱりオジーの存在と、その声があってこそ。例えばジェイクやザックが作ったバンドも良かったけど、やっぱりオジーと一緒にやってほしい……とも思っちゃうんだな。なんでかわかんないけど(笑)。結局、オジーの魅力は言葉に出来ません! てことで、あしからず。