フリーアナウンサー・滝川クリステルの初エッセイ『恋する理由 私の好きなパリジェンヌの生き方』(講談社)のトーク&サイン会が4月25日(月)丸善・丸の内本店で行なわれ、著者の滝クリと本書コーディネーターで元『マリ・クレール』編集長・生駒芳子女史がパリでの取材話や自身の女性感について語った。
生駒:初エッセイ『恋する理由 私の好きなパリジェンヌの生き方』を編集、そして昨年秋にはパリの取材もご一緒させていただきました。この本には、ジャーナリズムの情熱と彼女自身の女性としての魅力溢れる生き方からオシャレのテクニックまで、ギュッとつまってます。
滝川:エッセイってまだちょっとおこがましいと思っていましたけど、30代で何を思って何を感じているか私でしか書けないことがあるのかなって、『ニュースJAPAN』(フジテレビ系)を卒業し海外にも足を運べる時間も出来たので、いま私が悩んでること感じてることを、フランスに行ってヒントをもらってこようって、そんな思いで書かせていだだきました。
生駒:滝川さんの思う“エレガンス”ってどんなふうに感じられますか?
滝川:エレガンスって言うと大きい帽子と手袋……(笑)。自分のことをよくわかっていて、まっすぐ自分をみられる人がイコール、エレガンス。自分にあうもの、何がほしいかをよく知っている人、それを吟味して熟慮して行動が出来る人だと思います。
生駒:見た目より生きる態度と言うことですね。パリの女性は自立しててもエレガンス。
滝川:女性を最大限に生かそうとしている。ただ、男性化してはいけないって気持ちがあって、自立イコール男性より強くなろうとか、負けないようにとか、そういうことではないってこと。
生駒:ずっとフランスの雑誌を編集していてフランスの女性に感じることは、女らしくいることを楽しんでいるっていうことだと思います。
滝川:それは文化なんでしょうね。奇麗でいることを男性が喜んでくれるし、ほめてもくれる。ほんと、ほめてもらいたいですよね!
生駒:日本人はそこがぎこちないですよね。滝川さんはお父さんがフランス人でお母さんが日本人ですが、滝川さんのなかの割合ってどのくらいなんですか?
滝川:私は日本人度のほうが強いですね。日本人に生まれてよかったと思うことは、今回の震災でいろいろな国の方から日本人の態度に賞賛をいただいたことですね。ほんとうに大事な気持ちをもっている国民だと思います。フランス人の部分はつまみ食い感覚でいいとこだけもらっちゃおうって思ってます(笑)
生駒:フランスのつまみ食いっておいしそうですね! 今回パリをじっくりまわられたのは久しぶりですか?
滝川:今回、あまりに忙し過ぎてじっくりとは……。
生駒:すみません、いろいろとお願いし過ぎました(笑)。
滝川:本書では、かなり写真も多くとりあげていて、洋服もこんなにもって来なくていいよって言われたり(笑)。
生駒:夜はビストロに行きましたね! 赤ワイン好きですね!!
滝川:よく飲んでましたねー(笑)。
本書について最後に滝川は、「私たちのこの世代で仕事だったり、結婚、子育てだったり何か枠にはめて平均台の上に乗ろうとしてしまうけど、そうじゃなくフランス女性のように自分の人生は自分でオーガナイズするっていうことを、そういう精神的なことがエネルギーになって、ちょっとだけ前に出る勇気を持てたら……そういうことで社会が明るくなるって思ってます。女性の力は強い! アグレッシブでハイブリッドな魅力を持ってほしい! 今がチャンス」と語った。
その後、プライベートで福島にボランティア活動に参加したことを明かし、被災者の方へ、哀悼の意を込めてフランス語で滝川の好きな「詩」の朗読を披露した。
なお、この本の印税の一部は、被災者の支援活動に寄付されます。