2004年に、低予算ながら秀逸の脚本で衝撃のデビューを飾った『ソウ』。以来、数多のホラーファンを虜にしてきた本シリーズが、いよいよ7作目の本作で真の「ゲームオーバー」を迎えた。
殺人鬼ジグソウによる一連のゲーム殺人により、大衆は恐怖に怯えていた。また、「ゲーム」から生還し、そのエピソードを各地で講演してまわるボビーのもとに、同じ生還者たちがセラピーのように癒しを求めて集っていた。だがボビーには美しい妻にもひた隠しにせざるを得ない秘密があった。その秘密が忌まわしい「ゲーム」を再び呼び寄せる……。
本作の公開は10月30日(土)であったが、実はマスコミ試写の前に、鑑賞者には「レビューアップはもとより、試写を観たことさえも10月30日以降に」という守秘義務契約が事前に義務付けられた。1作目で登場以来、その行方がファンの間での注目の的であったドクター・ゴードンが本作で登場しているなど、そのストーリーには決してネタバレさせてはいけない要素が多々含まれていたからであろう。
もっとも成功したホラーシリーズとしてギネス認定された本シリーズだが、たださすがに7作目にまでもなると1作目のキレ味は薄れ、ホラーというよりは単なるスプラッタの要素が圧倒的に強くなってしまっている。日米同時公開までひた隠しにされてきたストーリーも、やはり1作目と比較すればその衝撃度は格段に落ちてしまっている。
特筆するならば、血ドバトバ、肉グチャグチャのスプラッタなグロ映像は3Dにより一層グロ度を高められた。「絶対に検索してはいけない言葉」をネットでイメージ検索してグロ画像を楽しむような心臓に毛の生えた御仁には、秋の夜長を存分に満喫できるこの上ない映像ではある。
ソウ ザ・ファイナル アンレイテッド・エディション(Blu-ray)
監督:ケヴィン・グルタート
脚本:パトリック・メルトン マーカス・ダンスタン
出演:トビン・ベル /ベッツィ・ラッセル /ショーン・パトリック・フラナリー/ジナ・ホールデン/チャド・ドネラ/ローレンス・アンソニー/ディーン・アームストロング/タンデラ
配給:アスミック・エース
ジャンル:洋画
公式サイト:http://saw3d.asmik-ace.co.jp/
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