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<初夏のある日>

今年は早々に夏が来たようで、このまま止まってくれたらと思う陽気の日々です。木が枝を張り、風が抜けるウチはこの位の気候が気持ちよいのです。

p103_1.jpg こんな日はベランダを通って屋根に行き、ちょっと一服。葉を大きく広げた木蓮の木陰に座り下界を眺めます。ずっと近くばかり見ていますからたまには遠くも見なきゃね。目の高さには栗の木のてっぺん。淡い黄色の花が咲いています。ひゅんひゅんした細長い花。これが散り始めると大変。意外と大きくて一瞬毛虫かとびっくり。ほおっておくと1日で鉄錆色になってしまいます。バナナみたいな甘い香りがして虫達も大好きみたいです。これが成長すると以前書いた"いがぐり"に変わる。

p103_2.jpg その手前、この所急成長の桑の木。何やら陽に透けた重なりが綺麗な葉っぱが生えてきたと思っていたら、あっという間に木になってしまった。新参者の割に態度がデカい。手を伸ばしてこの枝を裏返す。桑の実がだいぶ食べごろになっている。黒光りしたのを選んでパクパク。フレッシュでシャッキリする味がする。一斉に熟さず程良い時間差をつけてバラバラに食べごろとなる賢い木である。私にとってもありがたい。

p103_3.jpg 午後になって部屋にお客さんが来た。あまり歓迎は出来ないお客。大スズメ蜂だ。午前中に来た普通のスズメ蜂は丁重に強制退去していただいたが、今度のは慎重にしないとね。その前に記念撮影。でもちっともじっとしていないので携帯ではこれが精一杯。さすがに大きい。なぜかカメラを近づけると逃げる。多分レンズが鳥の目に見えるのかもしれない。だんだんイライラしてきたみたいで窓ガラスに突進している。早く出さないと攻撃されるかも! 手袋をしてイザ、と思ったら不意に居なくなった。虫の居る所なんて限られているからすぐ見つかるのだが居ないみたい。羽音もしない。開いた窓から上手く退場したみたいです。  やれやれです。